ネスターゲームズ作品の版の違いについて

2019年4月6日

ネスターゲームズ関連

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ネスターゲームズのゲーム作品には、版(edition)の違いが存在します。この記事では、版による仕様の相違点についてまとめてみます。特に、公式サイトから購入する方はいろいろと選択肢がありますので、「仕様が違うものがあるんだなー」ぐらいには知っておくとよいかも。

なお、文中の[記事]は当ブログ内の個別記事へ、[公式]は公式サイト内の各ゲームの公式ページへリンクしています。


通常版と豪華版

いくつかのゲームには「Deluxe edition」が用意されており、これがいわば豪華版です。『ヤバラス』というゲーム[記事]で違いを見てみましょう。

★ヤバラス スタンダードエディション[公式]
コマ: プラスチック製
ボード: マウスパッド風
ケース: コットンケース(いわゆる土嚢)
価格: 19ユーロ

ヤバラス デラックスエディション[公式]
コマ: アクリル製(スタンダードより大きい直径28mm)
ボード: アクリル製
ケース: 紙箱
価格: 185ユーロ
さらに書籍『Yavalath & Co.』が付属

リンク先の写真を見るとよく分かりますが、もうその差は歴然です。デラックス版は圧倒的に美しい。コマも扱いやすそうです。その分価格も大きな差があり、約10倍。また、ポータブル性は失われています。

デラックス版が存在するゲームは、公式サイト内のこちらのページにまとまっています。惚れ込んだゲームがあったら、調べてみてもいいかも知れませんね。また、デラックス版しか存在しないゲームもいくつかあります。

どんな風に「デラックス」なのかはゲームごとに異なり、マス数が通常より多いものなどもあります。これは各ゲームごとに調べるしかないです。価格差もまちまちです。

『渋』は4エディション

『渋』というゲームシステム[記事]では、例外的に4つのエディションがあります。
スタンダード版に相当するのが「忍者エディション」と「浪人エディション」で、デラックス版に相当するのが「侍エディション」と「将軍エディション」という感じです。

これらの違いについては、けがわさんのブログ(当該ページ)にて写真付きで詳しく紹介されています。そこに2点補足します。まず、「浪人エディション」が新登場しました。これは、忍者エディション(最も安価)のボードのみがアクリル製になったもので、価格も忍者エディションの2割増しぐらいで納まっています。また、現行の将軍エディションからはペンドライブが削除され、少し値下げされました

『渋』『マーゴ(Margo)』[公式]はコンポーネント的には似ており、「両方をスタンダードで」あるいは「両方をデラックスで」揃えるとボールの流用ができ、『アッパーハンド』などの別のゲームに活かせます。揃えた方が少しお得ですね。また、『アクロン(Akron)』[公式]も概ね同じようなコンポーネントです。




その他、仕様を選べるもの

豪華版などではなく、ちょっとした仕様の違いを選べるものもあります。網羅はできませんが、例をいくつか見てみましょう。

全体の配色を選べる『タイゴ』

変則5目並べゲーム『タイゴ(Taigo)』[公式]では、ゲーム全体の配色を4種類から選ぶことができます。さらに、各配色とも50部ずつの限定だそうです。

チームの国を選べる『イレブン』

サッカーゲーム『イレブン』[記事][公式]では、プレイヤーのチーム配色を10カ国から選ぶことができます。指定しない場合はランダム封入ですが、割安になります。3チーム以上分購入して、気分に合わせて変えることもできるでしょう。
筆者の所持品は、
オランダ(左)とオーストラリア/南アフリカ(右)

ボードサイズを選べる『ヘックス』

古典コネクションゲーム『ヘックス』[記事][11×11公式][14×14公式]では、ボードサイズを2種類から選べます。コマ数もそれに合わせて変わります。

また、11×11セットに加えて14×14アップグレードキットを買うことで、両方のボードで遊べるようになります。ただし、コマ数は14×14を遊ぶのに必要な数しか用意されませんので、両方を同時に遊べるわけではありません。




他にも様々な選択肢があります。色違いから、ゲーム性に違いが出てくるものまで。版違いというよりは、拡張品のようなものもよくありますね。

購入ボタンが複数用意されていたり、プルダウンメニューから選べるものもありますが、「○○バージョンを欲しい人はメールを下さい」と書かれていることもあります。公式サイトから購入する場合は、各個別ページをよく確認してください。


購入時期による仕様の違い

自分で選べるもの以外にも、製造上の理由などで仕様が変わることがちょくちょくあります。こちらもいくつか例を挙げます。

ボードの厚さ変更

2018年の途中から、ボードを使うほぼ全てのゲームで、マウスパッド風のボードが厚くなりました。
左が旧仕様、右が新仕様
その差は一目瞭然です。従来品はボードが波打ってしまうことがあったのですが、新ボードではかなり起こりにくくなったと思います。少しかさばるようにはなりましたが、それでも明らかに改善されたと言ってよいでしょう。新たにネスターゲームズに手を出す方がうらやましくなります。

【追記】 2019年9月より、薄いボードを厚いボードにアップグレードするサービスが始まりました。[公式サイト内の案内ページ][告知ツイート]

『流氷に乗って』穴トークンの変更

追いかけっこゲームの『流氷に乗って』[記事]で、氷の穴を表すトークンが変更されました。

以前は白の半透明リング、現在は青ディスクです。好みの問題もありますが、ややチープになった感はあります。その分、値下げされました。

『アマゾン』アマゾンコマの変更

クイーンの動きを使ったゲーム『アマゾン』[記事]では、アマゾンを表すコマが変更されました。

白黒の半透明ディスクから、白黒のコーンに変更されました。矢もディスクで表されているわけですので、差別化という意味で改善だと思います。

【追記】 アマゾンは、2019年7月で絶版となりました。

『トリット』ルールの変更、コマ数の増量

変則3目並べゲーム『トリット(Tritt)』[公式]は、ルールが変更されました。ルール変更は時折見受けられます。変更点がルールだけであれば、公式サイトから説明書を参照すれば対処できます。

トリットについては、ゲームが解かれてしまった(完全に解析されてしまった)ことに対応するためのルール変更だったようです。これに伴いコマ不足のおそれがあるため、現行版ではコマ数が増えました。「旧版を購入した人は、連絡すれば追加コマを次回注文時に封入する」と案内されています。

『グリーン、グリーナー、グリーネスト』1パッド仕様への変更

3人で遊べる捕獲ゲーム『グリーン、グリーナー、グリーネスト(Green, Greener, and Greenest)』[公式]には、もともと基本版とアドバンス版がありました。

このうちアドバンス版は、もともと2枚のパッドをくっつけて広いボードにする作りだったのですが、1枚に変更されました。マスの数に変更はありませんが、マス自体が小さくなってかなりコマが密集していますね[公式の写真]。価格は下がりました。

ところで、このように2枚のパッドを使うゲームは、だんだん無くしていく方向のようです。

販売終了、小さいバージョンへの変更、値上げ、のいずれかのようですね。実際、既にいくつかのゲームは終了してしまいました。該当のゲームを狙っている方は急いだほうがよいでしょう。



仕様変更とともに価格が変わることもよくありますが、やはり安っぽくなったものは値下げ、立派になったものは値上げされるのが普通です。ゲームによっては、「旧版を持っている人は○ユーロで新版にアップデートできます」とか「旧版を欲しい人はメールを下さい」などと案内されているものもあります。このあたりも、公式の個別ページを参照してください。



ゲームの仕様の違い、版の違いに関する記事はここまでです。明日はまたちょっと毛色の違うゲームを紹介するつもりですが、筆者の体調がすこぶる悪いので、変更するかもしれません。


(2019年7月2日 更新) 『渋』に「浪人エディション」が追加されたのに伴い、記述を変更しました。

(2019年9月16日 更新) ボードのアップグレードサービス開始、アマゾン絶版の旨を追記しました。また、分かりやすさのため、一部のリンク表記を変更しました。

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