ランダム要素なしのドッグファイト クロスヘアー
データ(ネスターゲームズ公式サイトより)────
◆タイトル: Crosshairs
◆人数: 2〜4人(基本セットのみだと2人だけ)
◆複雑さ(1〜5): 4
◆時間: 30分
◆価格: 基本セット25ユーロ(終売直前の割引価格)
◆ゲームデザイナー: Stephen Tavener
◆個別ページへのリンク
◆日本語説明書へのリンク
────
ドッグファイトとは、戦闘機同士の銃撃戦のことです。こういったテーマのゲームには、ダイスを振るなどのランダム要素が付き物ですが、クロスヘアーにはありません。非公開情報もありません。
なお、基本セットは2人用で、3人目以降は要拡張です。
販売終了間近、ですが……?
このゲームも販売終了間近と予告されています。(販売終了が近い場合、個別ページは通常の場所から消えて「discontinued」のコーナーに入ります。また、カートに入れるボタンがなく、メールでの注文が必要です)
しかも、先日紹介した『アマゾン』と異なり、本当に在庫があとわずかのようです。
個別ページには「保証はしませんが、戦闘機を使う新版をリリースしようとしています(しかし高価になるでしょう)」という表記もありますので、なかなか悩ましいかも知れませんが。ともかく現行バージョンを入手するには、時間がありません。
(2019年4月13日追記) 販売終了と発表されました。
ゲームの概要
各プレイヤーがそれぞれ何機かの戦闘機を操ります。ヘックス(六角形のマス)上で自分の戦闘機を動かし、自分の戦闘機2機の視線に相手の戦闘機を入れれば、撃墜できます。これを繰り返して相手の戦闘機を殲滅するのが目的です。撃墜できる例 |
それと、各戦闘機は0〜5の高度を持っており、これがカギになります。この記事で紹介しているダイスバージョンでは、ダイスの上に向けた面で高度を表します。
ダイスの各面には高度の数字 |
ルール
ルール量がやや多めなので、細かいところは省略しながら紹介します。完全なルールは日本語説明書を参照して下さい。準備〜最初の数ターン
ゲーム開始前に、各プレイヤーはボードの辺を選びます。これが戦闘機をスタートさせるためのマスになります。各プレイヤーは、雲を順ぐりに1個ずつ配置していきます。ボード上には雲だけがある状態でゲームを開始します。
2人ゲームの準備完了。 ちなみに雲はスポンジ |
最初の数ターンでは、辺から少しずつ戦闘機を出撃させつつ、通常の移動・撃墜(後述)も行います。
移動
自分の手番の中で、ボード上の全ての自分の戦闘機を移動させないといけません。各戦闘機をどういう順番で動かすかは自由です。移動は以下の3種類があります。
上昇移動 …… 高度を1上げ、1マス前進。その後60°転回してもよい
水平移動 …… 1〜2マス前進。その後60°転回してもよい
下降 ……「急降下」と「急襲」を好きな順番で好きな回数行う
- 急降下 …… 高度を2下げる。その後60°転回してもよい
- 急襲 …… 高度を1下げ、1マス前進。その後60°転回してもよい
できない行動として、例えば高度が5(最高)のときに上昇移動はできません。また、すぐ前に戦闘機がいるときに前進したり、ボードから出るような前進もできません。
撃墜
手番開始時や各移動後に、条件を満たしていれば敵戦闘機を撃墜できます。条件とは、基本的には「自分の戦闘機2機の視線に相手の戦闘機を入れる」こと。視線とは戦闘機の前方一直線。射程距離は無限です。ただし、雲や他の戦闘機によって視線は遮られます。
撃墜は、手番や移動の権利を消費しません。
ゲームの終了
自分の戦闘機が1機まで減ったプレイヤーはゲームから脱落します。原則、生き残りが1人または1チームになったら勝利です。3人以上で遊ぶとき
3人以上のゲームでは、いくつかの遊び方があります。2人ゲームとはルールの細部が異なります。4色のダイス |
全員と自由に交戦 …… 個人戦。生き残り至上主義ではなく、撃墜した数が多い人が勝利
死の輪舞 …… 個人戦。3すくみor4すくみで、標的のプレイヤーしか撃墜できない。また、生き残り至上主義ではなく、「誰が最初に脱落したか」で勝者が決まる
プレイ感など
各手番で全ての戦闘機を動かすというのがやはり特色だと思います。動かす順番も関わってくるし、考えるのが大変です。それと戦闘機の向きが大切なのですが、転回できるのは各移動の後だけです。ということで、相手の動きを読んで「プロット」するプレイ感覚になります。プロットがキーになってくるボードゲームって、計画性が問われ、ちょっともどかしく、そして難しいゲームが多いと思いますが、このゲームもその特徴を備えています。
下降しつつの移動のときだけ、自由度が高く、一気に移動可能です。従って、「高度を稼ぐ
」というフェーズができがちで、これがゲームに展開を与えています。
1度シーソーが傾くとそのまま優勢側が勝ち切り、ワンサイドゲームにはなりやすいかも知れません。地道に高度を稼ぎ、計画を立てて、じわじわと勝ち切る。玄人好みなゲームだと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿