渋 Shibumi(前編)

2018年12月20日

ネスターゲームズのゲーム紹介

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ピラミッド地形で遊ぶゲーム集 渋(前編)


データ(ネスターゲームズ公式サイトより)
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◆タイトル: Shibumi
◆人数: 表記なし
◆複雑さ(1〜5): 表記なし
◆時間: 表記なし
◆価格: 20ユーロ(最も安い忍者エディション)
◆ゲームデザイナー: Cameron Browne
個別ページへのリンク
◆日本語説明書なし英語版説明書へのリンク
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ゲームシステム渋(Shibumi)を紹介します。

ゲームシステムとは? 『渋』とは?

「ゲームシステム」というのは、1揃いのコンポーネント(用具)で複数のゲームが遊べるもののこと。渋ルールブックには、なんと35種類ものゲームが載っています!

渋ルールブックはこちらから。物理書籍として販売もされていますが、PDF版は無料で閲覧できます。日本語版はまだ無いようです。

【2019年9月17日 追記】 渋ルールブックの日本語版が発売されます。詳しくはサニーバードさんのブログ記事を参照して下さい。→ 日本語版その1 日本語版その2 日本語版その3 予約開始
【2019年12月6日 追記】 ゲームマーケット2019秋(2019年11月)で、日本語版ルールブックが発売されました。サニーバードさんの通販サイトを参照してください。渋本体とのセット販売もあるようです。

以前紹介した『ヤバラス』でもたくさんのゲームが遊べると書きましたが、ヤバラスの場合は「まずヤバラスというゲームがあり、そのコンポーネントを流用して別のゲームも遊べる」という形式でした。渋の方は、「渋」というゲーム(ルール)があるわけではありません。あくまでシステムなわけです。


コンポーネント

渋の中身は、白・黒・赤のボールが各16個と、それらを置くためのボードです。ボードには4x4の穴があり、ボールを載せていくと、計30個のボールから成るピラミッドができます。
ピラミッドの完成例

渋には4つのエディション(版)があり、価格やコンポーネントの豪華さが違います。この記事の写真で使っているのは「忍者エディション」で、廉価&コンパクト版です。詳しくは公式サイトを。


用語や共通ルールなど

この記事では、1番下の階層、つまり16個のボールが置けるところを「4×4平面」と呼ぶことにします。同様に、上の階層をそれぞれ「3×3平面」「2×2平面」「1×1平面」と呼びます。
4×4平面を白、3×3平面を黒、
2×2平面を赤で敷き詰めた

ピラミッドを4階建ての建物だと考えれば、次のようになります。

4階 → 1×1平面
3階 → 2×2平面
2階 → 3×3平面
1階 → 4×4平面

ボールを3×3平面以上に置くためには、その下部にボールが4個(縦2×横2)揃っていないといけません。この4個のボールのことを「土台」と呼ぶことにします。
土台があればいつでも上に乗せていいかというと、そうとは限りません。各ゲームのルールによります。

下の写真のように置くと、最下段真ん中に置かれた1個のボールが「隠された」ことになります。ゲームによっては、隠されたボールは無効になります。

2人用ゲームでは特に断りのない限り、一方が白プレイヤー、もう一方が黒プレイヤーで、先手は白です

他にも、共通のルールやメカニズムがいろいろありますが、それは各ゲームの項で適宜説明していきます。


各ゲームの紹介

では、渋ルールブックから、基本的なゲームを3つ紹介します!
日本語版のルールブックがないこともあり、ここを読むだけでなるべくルール全てを分かるようにしたいと思います。

なお、今回紹介するゲームは全て2人用ゲームです。


スポネクト Sponnect

データ(渋ルールブックより)
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●人数: 2人
●複雑さ(1〜5): 1
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自分の色のボールで、ボードの対辺を繋げることが目的です。

プレイヤーはボードの左右プレイヤーはボードの前後を繋ぎます。
白が左右に繋がって勝利

ボール同士が触れ合っていれば、「繋がった」ことになります。
注意したいのは、通常の(平面上の)斜めはボールが触れていないので繋がっていない、ということです。
左奥の白2個、左手前の白2個、右の白2個は
それぞれ繋がっている
この白2個は繋がっていない!


ゲーム開始時には、下の写真のように赤いボールを中央に5個置きます。
初期配置


手番で行うのは、「自分のボールを1個置く」か「パス」かです。
ボールの置き場所は自由で、4×4平面でも土台上でも置けます。
パスには制限があり、相手がパスした直後にはパスできません

ボールを置いた結果、自分の色のボールがボードの端から端まで繋がったら勝利です。赤ボールはどちらの色ともみなしません。
引き分けは起きえません(必ずどちらかは繋がります)。


(ルールは以上です)


過去に紹介した『ヘックス』のように、ボードの対辺を繋ぐ系統のゲームですね。

とても分かりやすく、遊びやすく、それでいて面白いです。筆者は、このゲームが最も渋の入門ゲームにふさわしいと思っているぐらいです。

上に置くと有利なことが多いため、土台を作りたくない、置きたくない、という駆け引きがあります(これは他の渋ゲームでもよくありますが)。ここで「パス」という選択肢がよく効いてきます。

渋ではピラミッドが完成したときに5箇所だけ隠れる位置があるのですが、このゲームではその5箇所にあらかじめ赤ボールを置いてあります。このおかげで、「見えないボールは有効なのか」という疑問もなく、明快さに一役買っています。



スプライン Spline

データ渋ルールブックより)
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●人数: 2人
●複雑さ(1〜5): 1
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自分の色のボールで、N×N平面でN連を作るのが目的です。
例えば、3×3平面で3連(一直線に連続して同色ボールを3つ並べたもの)を作れば勝ちです。斜めもOK。


3×3平面で白が斜めの3連を作って勝利

ボードを空っぽにしてゲームを始めます。

手番には、自分のボールを1個置くだけです。
ボールの置き場所は自由で、4×4平面でも土台上でも置けます。
パスはできません。

ボールを置いた結果、N×N平面でN連ができたら勝利です。
言い換えると、端から端まで、または角から角まで、自分のボールを並べたら勝ちです。
2×2平面までで必ず勝負がつくので、引き分けはありません。


(ルールは以上です)


こちらも入門的ゲームです。素朴な○目並べ系をピラミッド地形でやってみよう、という感じですが、一筋縄では行きません。下手するとすぐ必勝法が見つかりそうな小さいフィールドなんですけどね。

やはり、土台を作る作らないの争いが面白いです。3×3平面の中央はとても強いので、ここの争奪戦という要素もあります。

このスプラインを始めとして、○目並べ系(N-in-a-Row系)は渋ゲームに最も多く、35種類中9種を占めています。




スプライン+ Spline+

データ渋ルールブックより)
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●人数: 2人
●複雑さ(1〜5): 2
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ひとつ上にある『スプライン』に移動の要素を加えたゲームです。
スプラインに近いので、異なる部分のみ記します。

手番で行うのは、「自分のボールを1個置く」か「自分のボールを1個移動させる」かです。
パスはできません。

移動と落下

「移動」とは、ボード上のボールを1個取り、ボード上の別の位置に動かすことです。

2個以上のボールに直接乗っかられているボール以外、どれでも移動させることができます。
1個に直接乗っかられているボールを動かすと、上のボールが「落下」することになりますが、問題ありません。落下が連鎖的に(2段、3段と)起こってもかまいません


落下の例
この赤は、2個に乗っかられているので移動不可
移動先は、原則的にどこでもよいです。ただし、いま落下したばかりのボールの上には乗せられません

N×N平面でN連ができたら、N連ができた色の勝利です。
白のN連と黒のN連が同時に完成したときは、より長い方が有効です。長さも同じ場合、手番プレイヤーの勝利です。


(ルールは以上です)


移動、落下といった要素があり、立体の意味が強いゲームになりました。落下した後の姿を考えるのは結構難しく、1手1手が意外と重めです。移動するとボール数で遅れをとるので、そこまで移動しまくりにはならないんですけどね。

「2個以上のボールに直接乗っかられているボールは動かせない」というのは、落ち方が一意に決まらないとダメ、ということだと思います。


後編に続く


今回の記事はここで終了! 明日は『渋』後編ということで、他の渋ゲームを紹介します。完全情報でないゲームや、変わったアクションを使うゲームが出てきますよ。


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このゲームはネスターゲームズ(nestorgames)の作品の1つです。ネスターゲームズについてご存知ない方は、こちらの紹介記事をどうぞ!

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