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◆タイトル: Callanish
◆人数: 2人
◆複雑さ(1〜5): 3
◆時間: 30分
◆価格: 23ユーロ
◆ゲームデザイナー: José Manuel Astilleros García-Monge
◆個別ページへのリンク
◆日本語説明書へのリンク
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『Callanish(カラニッシュ)』を紹介します。
「カラニッシュ」とはもともと、ストーンサークルなどの立石群で知られるスコットランドの地名。このゲームの決着時は、まさに直線状に石を並べたような形ができあがります。
チェスのナイトの動き
このゲームでは、チェスの「ナイト」コマと同じ動きを使います。ナイトは、下の写真のように8通りの動きができます。矢印の途中にコマがあっても、飛び越して移動できます。言葉で言えば、「タテかヨコに2マス進んだ後、90°曲がって1マス進む」という動きです。
将棋の「桂馬」と似ていますが、桂馬は2方向だけです。そのため、ナイト移動のことを「八方桂馬」と呼ぶこともあるようです。
ゲームの概要
手番には、自分のコマをナイトの動きで「分裂移動」させます。1個のコマを取り除き、それを2個に増やして別々のマスに動かすのです。(結果として、1手番で1個コマが増えます)相手のコマに乗っかって、動きを封じることもできます。
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分裂移動の例。 さらに、相手のコマを1つ封印! |
目的は、タテかヨコの1列で、半分以上のマスを占有することです。
ルール説明
2人用ゲームです。白プレイヤーと黒プレイヤーに分かれて対戦します。まず、ボードの大きさや形状を決めます。以下、9×9の正方形ボードだとして説明します。
ボードを空っぽにして始めます。白が先手です。
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自分のコマを手元に集めておくとよい |
手番で行うこと
両者とも、初手は空きマスに自分のコマ1個を置くのみです。以降の手番では、まず「コマの除去」を行い、続けて「コマの追加」を行います。
コマの除去
自分のコマを1個選び、取り除きます。相手のコマに乗られているコマは選べません。単独(1段)のコマか、相手のコマに乗っている自分のコマを選びます。
コマの追加
取り除いた位置からナイト移動できるマスを2つ選び、自分のコマを1個ずつ置きます。![]() |
自分のコマがあるマスには移動できない (たとえ敵コマが上にあっても) |
コマの積み重ねは2段までしかないことになります。
終了と勝敗
相手の手番終了時に、タテかヨコの1列に、自分のコマが5個以上あれば勝ちです。ただし、相手のコマに乗られている自分のコマは数えません。![]() |
このまま黒の手番が終了すれば、 白の勝ち! |
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しかし、黒に阻止されてしまった |
また、手番が実行できないときは負けです。
バリアント(異なるボード)
最初にボードの形・大きさを決める際、 9×9以外のサイズも選択できます。正方形以外のボードでもよく、穴が空いた形状のボードでもプレイできます。ボードを狭めるための灰色コマが付属しています。勝利条件のコマ数は、1列のマス数の半分(端数切り上げ)となります。例えば、7マスの列には4個以上で勝ちです。
ただし、偶数マス数の列や、7×7より小さいサイズは非推奨となっています。
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ボードに穴を開けつつ、 どの列も奇数マス数にしている例 |
プレイ感など
見た目こそ地味ですが、とても面白いおすすめのゲームです。何が良いかというと、おそらく「ナイト移動」と「1列に○個で勝ち」というルールの相性がすごく良いのではないか……と思います。「分裂しつつも元あったコマは消えてしまう」「相手のコマを封印できるが、そこを立ちのくと相手は復活してしまう」というあたりも、面白いプレイ感覚です。とにかくこの感覚をプレイして確かめてほしいです。
キレ味がよく、ちゃんと守らないとあっという間に負けてしまうという側面もあります。人によっては「アレ? もう負け確定してるじゃん」ということに何度もなるかも。いや、それは筆者ですけど……
以上、『Callanish(カラニッシュ)』の紹介でした。
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このゲームはネスターゲームズ(nestorgames)の作品の1つです。ネスターゲームズについてご存知ない方は、こちらの紹介記事をどうぞ!
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