イレブン 11

2019年1月30日

ネスターゲームズのゲーム紹介

t f B! P L
パスのルート構築するサッカーゲーム イレブン


データ(ネスターゲームズ公式サイトより)
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◆タイトル: 11
◆人数: 2人
◆複雑さ(1〜5): 3
◆時間: 40分
◆価格: 19ユーロ(フルセット)
◆ゲームデザイナー: Dieter Stein
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サッカーを模したゲーム、イレブン(11)を紹介します。
ネスターゲームズにサッカーのゲームがあるの、知ってました? ボードにぐにゃぐにゃした線がたくさん通っているのが印象的ですね。

この作品、すごく特徴的なポイントがあります。なんと、「リアルタイムの制限時間でプレイする」ゲームなのです。

リアルタイムのゲーム

このゲームは現実の制限時間を設けてプレイします(説明書では20分ハーフが推奨されています)。
と言っても、ゲーム中は他の多くのゲームと同じように、手番制です。手番ごとの制限時間やプレイヤーごとの制限時間は定められていないため、勝っている方が時間を潰していれば容易に勝つことができます。

紳士的にプレイできる間柄の人と遊べば大きな問題はありませんが、変わったゲームですね。まあ、それでなくともダイスに翻弄されるゲームですから、おおらかに遊べばいいのだと思います。

逆に、チェスクロックなどを使って厳密に遊ぶのもありかもしれません。

ゲーム内容

それなりにルール量がありますので、端折りつつゲーム内容を説明します。完全なルールは説明書を参照してください。

2人用ゲームです。

キーパーをゴールスペースに置いた後、フィールドプレイヤーを交互に初期配置していきます。
初期配置後、交互に手番を行います。

初期配置例
(左キーパーの位置が間違っています。すみません)

手番の最初に、まずダイス1個を振ります。使うダイスは通常の6面体(1〜6)です。
ダイスで出た値(今後「ポイント」と呼びます)を、自チームの選手に自由に割り振り移動攻撃をします。
それとは別に、1手番中に1回だけボールを蹴ることができます。ボールを蹴るタイミングは手番の中でいつでもよいです。
例えば、1回の手番で以下のようなプレイができます。
  • ダイスの目が4。ある選手を2ポイント分移動させた。ここでボールを蹴った。別の選手を1ポイント分移動させた。残り1ポイントは破棄し、手番終了。
  • ダイスの目が5。ある選手を1ポイント分移動させた。別の選手を3ポイント分で攻撃させた後1ポイント分で移動させた。ここでボールを蹴った。手番終了。

移動

選手を線に沿って移動させます。
ボールを持っていても持っていなくても移動できます。

円から円までが1ポイント分の移動です。線と線が触れているところは交差していると考え、途中で折れることはできません。
2ポイント分の移動

攻撃

ボールを持っていない選手に限り、攻撃ができます。
以下の3種類の行動があります。
  • 相手のスペースに立ち入る
  • 相手のボールを奪う
  • 相手の選手を移動させる
これらに各1ポイントを消費します。
立ち入って、ボール奪って、移動させる。
計3ポイント

ボールを蹴る(パスとシュート)

ボールを持っている選手に限り、ボールを蹴ることができます。
1手番中に1回だけですが、ダイスのポイントは消費しません。

ボールは1〜2スペース分(つまり、隣の隣の円まで)届きます。ボールが届いた先に自チームの選手がいれば、直ちに再度蹴ることができます。これで何回でも連続してパスを繋げることができます。

このボール運びの最後に、相手ゴールのすぐ前のスペース(黄緑色)からゴールへシュートすることができます。
連続パスからのシュート
シュートしたとき、相手キーパーがいなければ即ゴールです。
キーパーがいれば、ダイスを手で隠してシュートの軌道を決め、相手は「ロー!」か「ミドル!」か「ハイ!」の宣言で答える勝負を行います。勝てばゴールです。

勝敗

時間切れになった後、ダイスの1が出るまで前半戦を続けます。後半戦も同じ要領で戦います。

合計得点の多い方が勝ちです。同点ならそのまま引き分けとするか、延長戦やPK戦のオプションを使います。

プレイ感など

ルールからなんとなく感じ取れたかもしれませんが、割とラフなゲームです。シュートでダイスを隠しての攻防など、確かにサッカーを再現している感はありますが、なんだか笑えます。

どうしても、ダイスに相当左右されはしますね。小さい目には何のメリットもありませんから、理不尽に思えるときはあります。何か工夫してアレンジするのもありかと思います。「時間切れ後、ダイスの1が出るまで続ける」ルールも下手するとすごく長引くと思いますので、「奇数が出るまで」ぐらいがいい気がします。

でも、パスの軌道を作るのは真面目に面白いところです。うまくパスが通った時はとても気持ちいいです。パスのタイミングが自由ということもあり、頭を使います。

この縦横無尽に線が通ったフィールドでの「2スペース分」というのは、実は結構簡単にパスのルートを作ることができるので、油断するとすぐ点が入ってしまう鋭さがあります。20分ハーフで両チーム合わせて、たぶん合計7〜10点ぐらいは普通に入るのではないでしょうか? 得点後には全選手を再配置できるわけではないので、先を見越した配置も必要になります。

追加ルール

作者のDieter Steinさんによる公式の追加ルールがいろいろとあります。 https://spielstein.com/games/11/rules/extensions

こちらは、Twitterで筆者のつぶやきに反応した作者ご本人から教えていただきました。何でも書いてみるものですねえ。




以上、『イレブン(11)』の紹介でした。


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このゲームはネスターゲームズ(nestorgames)の作品の1つです。ネスターゲームズについてご存知ない方は、こちらの紹介記事をどうぞ!

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