制約乗り越え陣地拡大 ザイク
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データ(ネスターゲームズ公式サイトより)
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◆タイトル: Zaic
◆人数: 2人
◆複雑さ(1〜5): 2
◆時間: 15分
◆価格: 39ユーロ
◆ゲームデザイナー: Erik Dresner
◆個別ページへのリンク
◆日本語説明書へのリンク
注: この記事には初版の写真を載せていますが、上記価格は2版のものです。
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自分のタイルをつなげるゲーム『Zaic(ザイク)』を紹介します。
ボードすらなく、見た目はミニマルそのもの。しかし、配置制限が巧みに絡み合う、シャープに悩ましいゲームです。
初版は白(正確には薄いグレー)と青のプラスチックタイルです。現行の2版は白と黒の半透明アクリルタイルです。厚みも増して高級感が出ましたが、価格も上がりました。
本記事の写真では初版を用いていますので、ご注意下さい。2版の写真は、公式サイトの作品個別ページをご覧下さい。
本稿執筆時点では、作品個別ページに「まだ初版の在庫があります。メールを下さい」と記述があります。初版が気になる方は、問い合わせてみてはいかがでしょうか。
目的は、最終的に自分のタイルを大きくつなげること。上から見たときに広くつながっている方が勝ちです。配置ルールをより活かしたプレイヤーが勝利するでしょう。
説明書によれば、経験の少ないプレイヤーから始めるそうです。先手の初手だけは、自分のタイルをどれでも1枚テーブルに置きます。
以降は、配置ルールに従って置きます。パスはできません。
タイルの大きさは3種類ありますが、最も小さいタイルのサイズを「1マス」と呼びます。タイルを置くときは、1マス単位で置かないといけません(半マスだけずらして置く、斜めに置くなどは不可)。
他の配置ルールは、
自分の色のタイルに、辺で接してはいけません。ただし、「自分の色のタイル」かどうかは、一番上のタイルだけを見て判定します。
全体が8×8マスに収まらないといけません。
注: 実は説明書に明記されていないのですが、こう解釈して問題ないと思います(「タイルを「傾けて」複数階層にまたがるような置き方はできません」とだけ書かれている)。
相手のタイルを1マス以上覆い隠すように置きます。
どのタイルも、完全に覆い隠すことはできません(ゲーム終了まで、どのタイルも最低1マスは見えているようにしなければならない)。
各自、テーブル全体を上から見て、タテヨコに最も広くつながったエリアを探します。最も広いエリアを持っている方が勝ちです。同じ広さなら2番目に広いエリアでくらべ、以降も同様に判定していきます。
ルールの量は決して多くないです。が、最初は何かしら制限を忘れたり、勘違いしがちです。例えば、上に載せるときは自分のタイルに隣接しても大丈夫なのですが、ダメだと思い込んでしまうとか。
しかしそれを乗り越えれば、このルールの妙がよく伝わってくると思います。意外と自由に置けないのです。きっと、序盤の自らのミスに気づき、「もう1回!」とやりたくなると思います。1ゲームが15〜20分程度というのもほどよいですね。
以上、『Zaic(ザイク)』の紹介でした。現代の洗練されたアブストラクトゲームを遊びたい方にはおすすめですよ。
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このゲームはネスターゲームズ(nestorgames)の作品の1つです。ネスターゲームズについてご存知ない方は、こちらの紹介記事をどうぞ!
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◆タイトル: Zaic
◆人数: 2人
◆複雑さ(1〜5): 2
◆時間: 15分
◆価格: 39ユーロ
◆ゲームデザイナー: Erik Dresner
◆個別ページへのリンク
◆日本語説明書へのリンク
注: この記事には初版の写真を載せていますが、上記価格は2版のものです。
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自分のタイルをつなげるゲーム『Zaic(ザイク)』を紹介します。
ボードすらなく、見た目はミニマルそのもの。しかし、配置制限が巧みに絡み合う、シャープに悩ましいゲームです。
初版と2版の違い
先に、版の違いについて触れておきます。現行は2版(Second Edition)です。初版と2版でルールは変わらず、コンポーネント(用具)だけが変わりました。いや細かく言えば、コットンケース横のシンボルマークも変わりましたね。初版は白(正確には薄いグレー)と青のプラスチックタイルです。現行の2版は白と黒の半透明アクリルタイルです。厚みも増して高級感が出ましたが、価格も上がりました。
本記事の写真では初版を用いていますので、ご注意下さい。2版の写真は、公式サイトの作品個別ページをご覧下さい。
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初版のタイル |
ゲームの概要
いくつかの配置制限を守りながら、自分の色のタイルを置いていきます。テーブルに直接置くだけでなく、他のタイルの上に載せることもできます。目的は、最終的に自分のタイルを大きくつなげること。上から見たときに広くつながっている方が勝ちです。配置ルールをより活かしたプレイヤーが勝利するでしょう。
ルール説明
2人用のゲームです。各プレイヤーは担当色を決めて、その色のタイルを全て手元に置きます。説明書によれば、経験の少ないプレイヤーから始めるそうです。先手の初手だけは、自分のタイルをどれでも1枚テーブルに置きます。
以降は、配置ルールに従って置きます。パスはできません。
タイルの大きさは3種類ありますが、最も小さいタイルのサイズを「1マス」と呼びます。タイルを置くときは、1マス単位で置かないといけません(半マスだけずらして置く、斜めに置くなどは不可)。
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マスに沿って置いていない例 (赤枠のタイル) |
他の配置ルールは、
- テーブルに直接置く(「1階」に置く)場合
- 他のタイルに載せる(「2階」以上に置く)場合
テーブルに直接置くときの配置ルール
他のタイルに辺で接するように置きます。![]() |
角だけで接しているのはダメ (右下のタイル) |
自分の色のタイルに、辺で接してはいけません。ただし、「自分の色のタイル」かどうかは、一番上のタイルだけを見て判定します。
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青同士が接するからダメ |
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これならOK! (赤枠のマスは下に青タイルが隠れているが、 白のマスとみなされる) |
全体が8×8マスに収まらないといけません。
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全体が8×9になってしまうからダメ |
他のタイルに載せるときの配置ルール
タイルの一部が浮くところに置くことはできません。注: 実は説明書に明記されていないのですが、こう解釈して問題ないと思います(「タイルを「傾けて」複数階層にまたがるような置き方はできません」とだけ書かれている)。
相手のタイルを1マス以上覆い隠すように置きます。
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2×1の青タイルを…… 赤枠に置くのはOK。 黄枠に置くのもOK。 黒枠に置くのはダメ(白を隠していない) |
どのタイルも、完全に覆い隠すことはできません(ゲーム終了まで、どのタイルも最低1マスは見えているようにしなければならない)。
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2×1の青タイルを赤枠に置くのはダメ (黄枠にある2×2白タイルが、完全に隠されてしまうから) |
終了と勝敗
どちらかのプレイヤーがタイルを置けなかったら、直ちに終了です。各自、テーブル全体を上から見て、タテヨコに最も広くつながったエリアを探します。最も広いエリアを持っている方が勝ちです。同じ広さなら2番目に広いエリアでくらべ、以降も同様に判定していきます。
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白の最大のエリアは面積5(赤枠)、 青の最大のエリアは面積7(黄枠)。 青プレイヤーの勝ち |
プレイ感など
「つながりの広さ」で勝敗を競うゲームはいくつかありますが、このゲームはそれが最大限に活きている気がします。ちょっとのことで簡単にエリアが切られてしまうので、ダイナミックに勝敗がつきます。この見た目でチマチマしてないのはいいですね。立体的にエリアが広がっていくのもなんだか楽しいです。ルールの量は決して多くないです。が、最初は何かしら制限を忘れたり、勘違いしがちです。例えば、上に載せるときは自分のタイルに隣接しても大丈夫なのですが、ダメだと思い込んでしまうとか。
しかしそれを乗り越えれば、このルールの妙がよく伝わってくると思います。意外と自由に置けないのです。きっと、序盤の自らのミスに気づき、「もう1回!」とやりたくなると思います。1ゲームが15〜20分程度というのもほどよいですね。
以上、『Zaic(ザイク)』の紹介でした。現代の洗練されたアブストラクトゲームを遊びたい方にはおすすめですよ。
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このゲームはネスターゲームズ(nestorgames)の作品の1つです。ネスターゲームズについてご存知ない方は、こちらの紹介記事をどうぞ!
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