さかな、さざなみ、さようならをやるゾ

2020年1月22日

ボードゲーム

t f B! P L
なろう! 無!!!

1人用カードゲーム『さかな、さざなみ、さようなら[公式ページ]を1日1回プレイしていきます。日本語と英語の説明書が封入されており、英題は『Fish, Farewell, Forever』。制作は冒険企画局制作、ゲームデザインは『シェフィ』などと同じポーンさん。発売はゲームマーケット2019秋(2019年11月)です。


どういうゲームなのか。それは、説明書の最初の部分を読んでみて下さい。
説明書。エモ
煩悩などに満ちた自分のカードデッキをどんどん減らし、全てをなくせば勝利というゲームなのです。ちなみに最初の見出し「なろう! 無!!!」はゲムマ公式サイト内のブログから借用しました。

【この記事は2020年1月22日〜31日まで少しずつ更新していました】


Day 1

まずはルール読みから。少しだけ不安もあるが、概ね理解はできた。ルールの解釈で間違ったり戸惑ったりこともあるだろうが、そういったアクシデントも含めて書いていこう。

ともかく全カードを解放(デッキから除外)できればよいわけだな。カードは、枚数だけは確かめたが、内容を精査もせずにとりあえず始めてみる。記念すべき最初の手札は……

カードを解放するための徳が、3, 3, 1と3枚。通常の解放と別に、アクションで1枚解放できる「諦め」、ただしコスト4以下のみ。それと、これ自身を解放したときに発動して徳が3増える「赦し」。

ううむ……高コストな3徳を解放することも可能な場面。ただ、そのためには赦しも解放が必須。3徳は終盤まで残すとまずいが、強カードなので序盤で解放もしたくない。結局、ここでは1徳を解放するだけにした。

次は……おう。
残念Fate
ほとんど何もできない。こういうこともあるか。1徳か気づきだけは解放できるが、まだカード構成も分からない以上、残しておくことにした。しかしこの「縁」はキーカードの匂いがするぞ。他カードをコピーできるわけだが、そのターン中に使用したカードすらコピーできてしまう。強いのでは。

山札1周目は様子見という感じで進めた。山札が切れて作り直す際、三途の川の渡し賃(解放済みカード2枚)を支払う必要があるので、弱そうなカードと「食欲」を適当に解放した。

2周目。ビッグターンがやってきた。
手札いっぱい。
この後さらに増えていった

山札を3枚引ける「因」とコピーカードの「縁」をどんどん使い、デッキの大部分を引けたのだ。首尾よく、最高コスト&単なる煩悩(邪魔カード)の「色欲」を解放できた。

しかし引きまくった分、あっという間に山札切れが起こる。ドローも考えものだ。さらに終盤は、もっとすごい勢いで山札が1周するはずだ。シャッフルしながら、強いけどコストが高い3徳や「因」をいつ解放するか、ぼんやり考えた。

3周目、4周目は割と順調に進んでいく。アクションは毎ターン何枚でも使える、など随分と制限が緩いから、まだ難しさは感じない。渡し賃用のカードも余裕がある。ルール間違っているんじゃないかと少し思った。しかし『ドミニオン』っぽいなあ。残り2購入6金……じゃなかった2解放枠6お徳……とか、銅貨を廃棄……じゃなかった1徳を解放……みたいになる。

5コスト煩悩の「財欲」を2枚とも解放できたあたりで、3徳や有用なカードも落としていく。トントン拍子。あれよあれよとカードが5枚にまで減った。1ターンで1枚ずつしか解放できなくなってきたので、渡し賃がかさむ。しかし最後の1枚も解放でき、無事勝利!

お気づきだろうか?
開始時写真と比較して、カード以外の何かが消えている
1回で勝利できた。確か『シェフィ』は初勝利が3回目だったから、こちらの方が易しいかもしれない(あるいは、ルールを間違っているか)。ただこれは完全勝利ではない。明日からは完全勝利を目指してみよう。

結果: 勝利(残り 説明書、内箱)

(1月22日 記)


Day 2

概ね、方針は昨日のままでよいと思う。1つ評価を変えたカードは、解放枠を増やす「気づき」。終盤までこれを残しておくことによって、少ない山札が回転しまくる前に終わらせたい。気づきは2枚入っているので、少なくとも1枚は残しておこうと。
まさに気づいたってわけ(?)


では実践。気持ち良かったのはこのターンだ。
「因」で3ドローした直後
まず「気づき」を解放して、残り0お徳3解放枠。次に2徳を2枚使って「赦し」を2枚解放し、残り8お徳1解放枠。最後にちょうど「色欲」を解放。やったぜ。

「因」、3徳、2徳あたりの解放タイミングに悩むものの、その後大きな問題もなく勝利できた。
最後に残った5枚。
このターンで4枚解放→次で1枚解放
で終了

結果: 勝利(残り 内箱)

山札1周目の巡りが悪く、また「縁」の出現タイミングは終始悪かったものの、結果はなかなか。あとは微調整でいいのかなあ。

(1月23日 記)


Day 3

結論から言うと今日は惨敗だった。いや、勝利はしているんだけど、敗北寸前の勝利だった。

山札○周目で何を解放したか、記録を取っておいたので見てみよう。弱いプレイだから見せてもネタバレ度は低いでしょう。
1周目 - 食欲×2、1徳
2 - 食欲×2、財欲×2、悟り×2、縁
3 - 因、気づき、3徳
4 - 色欲、1徳
5 - 1徳、2徳
6 - 2徳
7 - 1徳
8 - (なし)
9 - 3徳
10 - 因、気づき、赦し×2、2徳
11 - 2徳
12 - 諦め
13周目 - 縁
14 - 1徳
15 - 1徳

良くなかったのは3点あるかと思う。まず色欲の解放が遅かった。ただこれは巡りが悪かったので、ある程度仕方ないかと思う。その前に有用そうな3徳や縁を解放してるのがどうかな、というぐらい。
色欲、単純に徳で殴って解放
次に、6〜8巡目の停滞。これは3徳の解放ができず、動くに動けなかったのだ。うーん、やはり序盤の解放が良くなくてデッキが弱かったのかなあ?

最後に、ラスト5枚の状況。
1徳(0コスト)、2徳(3コスト)、
「諦め」4コスト以下を解放するアクション(3コスト)、
「縁」他のアクションか合点をコピー(2コスト)
筆者はこれを見たとき「詰んだ?」と思った。ギリギリ詰んでいない。諦めで2徳を解放 → 縁で諦めを解放 → 1徳2枚で縁を解放 → 1徳を解放 → 1徳を解放 で勝利できる。ただおそらくこれしか道はなく、5周もかかってしまったので悪い残し方なのは間違いない。

結果: 勝利(残り 山札用ボード、説明書、内箱)

反省点が多い。これを踏まえて解放順を再考しよう。

(1月24日 記)


Day 4

少し解放スピードを上げていこう。

1周目 - 食欲、財欲、1徳
2周目 - 食欲、1徳
意外と上げられなかった。チキンだ。

確か2周目に、かなりの残念ターンがあった。手札を11枚まで増やせて、徳も十分なのだが、肝心の「色欲」(最高コストの煩悩=お邪魔カード)が引けなかったのだ。しかも、このとき残った1枚の山札が「色欲」! 無念すぎる。


3周目 - 食欲、財欲、1徳×2 
4周目 - 諦め、3徳
5周目 - 色欲、気づき、赦し、2徳
6周目 - (なし)
7周目 - 3徳
3徳の解放タイミングはどうだろうか?

8周目 - 因×2、悟り×2
3徳が2枚とも解放できたところで、4コストの「因」を2枚とも解放。

9周目 - 諦め
10周目 - 縁
11周目 - 1徳
12周目 - 縁、気づき、2徳

ここでうっかりした。
残り3枚

残りカードは、赦し、1徳、2徳。2徳と赦しのどちらかが必ず残ってしまう…… あっけなく敗北が確定した。何をやっているのだ。

反省点は、1徳の解放を急いだことだろうか? 徳を低く評価し過ぎ、解放しないと使えない合点カードを高く評価し過ぎていたかもしれない。「赦し」は3徳も増やせるということでつい残してしまったが、これは「気づき」と一緒に使わないと意味がないことに気づいた。

昨日のギリギリ勝利→今日の敗北と続いたことで、明日からはちょっとやり方を変えてみる。今まで、「山札の中は見ない」という縛りを設けていたが、これを解禁してもう少しじっくり考えながらやってみよう(ルール上、山札の中は見てもよいということは明記されている。もちろん見た後はシャッフルして戻す)。

結果: 敗北(残り1枚)

(1月25日 記)


Day 5

昨日考えたように、合点カードを早めにと意識。

1周目 - 食欲×3、1徳
2周目 - 財欲、悟り、赦し
3周目 - 財欲、悟り、1徳
悪くない出だしかと思う。しかしどうも、色欲の解放は思ったより難しいのかも知れない。

4周目 - 色欲、2徳
5周目 - 2徳、3徳
4周目で色欲を解放できたので、徳を落としていく。

6周目にビッグターン。
山札を見ながら考えている図
1徳4枚と2徳2枚打ってまず8お徳。気づきを解放して、残り8お徳3解放枠。赦しを解放し、残り10お徳2解放枠。最後に3徳と因を解放。気持ちいい。

6周目 - 因、気づき、赦し、3徳

7周目では3分ぐらい悩んだシーンが。
上段が手札、下段が山札。
捨て札はなし
このターンで諦め2枚を解放するべきか、それとも諦めと2徳を1枚ずつ解放するべきか? 3分ぐらい悩んで、諦めと2徳を解放した。どうだろう?
7周目 - 因、諦め、1徳、2徳

8周目 - 縁
9周目 - 縁
10周目 - 諦め
11周目 - 2徳
12周目 - 気づき、1徳×3
10、11周目はちょっと運がなかった。最後は綺麗に決まったが。

結果: 勝利(残り 説明書、内箱)

少し調子を取り戻した。山札を見てよいことにすると、「因」を打つか否かの見通しが立つのが嬉しい。完全勝利を目指すとすると、要は30枚を10周目までに(※)解放しきるのだから、最初2,3ターンはおそらく4枚、もしかしたら5枚の解放が必要だと思う。何が優先だろう……まだ見えない。

(1月26日 記)
(※部分を、1月26日23:20に修正しました。当初は「9周で」と書いていました)



Day 6

この下に、完全勝利した際のプレイログがあります。未プレイの方は読まないのがおすすめです。

終盤を何度か経験して、いくつか考えを修正した。まず、とにかく序盤のスピードはもっと必要。それと、煩悩を優先的に解放するのは当然として、1徳は3枚、2徳と3徳は1枚ずつまで躊躇なく解放することにした。ではスタート。

1周目 - 食欲、財欲×2、悟り、1徳×2
1周目のラスト5枚でビッグターンのニオイが。

ドローの結果、こうなった。

かなりラッキー。気づきと赦しを解放しつつ、煩悩3枚を解放。
2周目 - 食欲×2、色欲、気づき、赦し、1徳、2徳

3周目 - 3徳
4周目 - 赦し、2徳、3徳
3徳の解放も具合が良い。

5周目 - 因、悟り、2徳
5周目ラストに早くもデッキを引き切り。いいぞ!
ここで残りは、諦め×2、因、気づき、縁×2、1徳×3、2徳。
詰将棋の開幕だ
(手に持っているのは山札)
6周目 - 諦め、因、縁
7周目 - 2徳
8周目 - 縁
9周目 - 諦め
10周目 - 気づき、1徳×3

結果: 勝利(残り   )

6周目までの運の良さに助けられ、完全勝利! これでもギリギリいっぱいかあ…… まだベストじゃないんだろうな。まあしかし、満足したので、明日からは別の遊び方を試してみることにする。

ところで、縁で諦めをコピーしてその諦め自身を解放するのはOKなんだろうか? 多分OKな気がするので使ったけど、これがダメならますます難しいなあ。
※このルールの質問について、Twitterでデザイナーのポーンさんより「(その諦めが手札に残っているなら)可能」というコメントをいただきました。

(1月27日 記)
(※部分を1月28日に追記)


「手札4枚」編

今日からはちょっと趣向を変えて、変則ルールを追加して遊んでみる。いわゆる縛りプレイのような。各ルールにつき1〜3回ぐらいは試してみようと思っているけど、まあ適当に。

まずは、手札を通常の5枚から4枚に減らしてみる。純粋な難度アップになるだろうか、それとも無謀か? 解放を行える回数自体は増えるはずだが、それを活かせるだろうか。

分かったのは、何もせずに全て捨てて終わりになるターンが増えること。なるほど……
山札3周目の1〜3ターン目の手札。
何もできなかった
7周目開始時、ちょうど彼岸が空になった。
解放を強制され始める
まだ持っていたかった2徳や縁を、徐々に解放して逃げつつ……さて、結末は?

結果: 敗北(残り1枚)

終わってみれば、惜しいところまで到達できた。さて問題は、今回これで運の良さがどの程度だったか。おそらく、ちょうど平均的だったのではないかと思う。終盤の巡りは良かったのだが、中盤で「色欲が14枚中ボトム2枚に沈む」ことが2回連続で起きたから。
Q. 色欲ど〜こだ?
A. 山札(2枚)の中
だから、運が平均より上振れするぐらいで十分勝利できそうな気がする。渡し賃に追い立てられる感覚が意外と楽しかった。気が向いたらもう少しやってみたい。

(ここまで、1月28日 記)


今日もプレイを重ねてみる。通常ゲームで完全勝利した回から、方針は変えていない。

<2回目>
結果: 勝利(山札14周目)

<3回目>
結果: 勝利(山札15周目

<4回目>
結果: 敗北(残り1枚)

いい湯加減だ。どうしようもないこともあるが、全体的にはちょうどいい。色欲が高すぎる壁になるか、という懸念もあったがそうでもなかった。

しかし通常ゲームと合わせて計10プレイ目となり、だいぶ慣れて、早打ちプレイになってきた。解放スピードラン。タイ無アタック。

(1月29日 記)


「3を2に」編

手札を4枚にしても、やはり「因」の3ドローが強くて何とかなると。そこから発想した今日の新ルールは、
カードに記された全ての「3」を「2」に読み替える
というもの。つまり、3徳、気づき、赦し、因の効果が全て2に弱まる。一方、3コストのカード(2徳と諦め)は2コストに下がるので楽な面もある……かな? 手札枚数は通常通り5枚。
こういうこと
2回プレイした。

<1回目>
食欲、財欲はまあまあ解放できるが、役に立つカードの解放を躊躇し、遅い立ち上がり。
絶妙に何もできないことが増える
4周目の開始時点で早くも彼岸が空っぽに。
結果: 敗北(残り3枚)

残り3枚と言っても、色欲込みだ。色欲が残ると確信してからは、最終枚数を減らすことだけ考えた。まあどうしようもなかったと思う。

<2回目>
1徳、赦し、悟りなどをアグレッシブに解放していくも、やはり5周目ぐらいから彼岸が空っぽに近い状態。しかし7周目に念願の色欲解放! まさかできるとは。その後、3徳と書かれた2徳も2枚とも解放。これは行ける……?

結果: 敗北(残り1枚)
最後の5枚
惜しかった! 中盤から終盤でもう少し巡りの良い周があれば勝利できた。

いやあ厳しい。3ドローなら2枚増なのに、2ドローは1枚増でしかないのだから、そりゃあ厳しいに決まっている。ただ2戦目は十分勝利が見えていた。上手い人ならなんとかなるかもしれない。

ただ重大な問題があって、あまり楽しくない、という。ドローって多分楽しいんだよ。因を打つか否かの悩ましさが減ったし、特別新しい戦略もなさそうだし。まあでも、やってみないと分からないからね。

(1月30日 記)


「引き直しあり」編

「手札4枚」も「3を2に」も、締める方向のルールだ。そこで最後は、選択肢を増やす方向のルールを試してみることにした。一言では記述できないが、以下のように決めた。

ドロー(ターン開始時または因使用時)の直後、引き直しを実行してよい。引き直す際は、そのとき引いた札のうち任意の枚数を好きな順で山札の底に戻し、戻した枚数-1枚を山札の上から引く

とした。このルールだと、1枚を単に山札の底に仕込むこともできるが、面白そうなのでそれも有り。また山札の底に戻した札は常に表向きとした。難度が下がるはずなので、三途の川の渡し賃は3枚とした。

<1回目>
山札1周目で早速の引き直し。
こんな感じで底に置いておく
何回も引けるの楽しい。
引きまくって強引に色欲解放
できることが増えたから、失敗しても自分のせいと思えるのも良いところ。毎回引き直すかを考えるからテンポは悪くなるけど。気づいていない「ワザ」もありそうだ。
手札5山札5からの全戻し!
結果: 敗北(残り1枚)

敗北だったが、楽しかったのであと2回プレイしてみた。

<2回目>
結果: 勝利(山札10周目)

<3回目>
結果: 敗北(残り1枚)

意外と難度下がらないものだなあ。いやでも、このルールはなかなか良かったぞ。

(1月31日 記)



『さかな、さざなみ、さようなら』のプレイ日記はここで終了です。途中から、追加ルールなる妙な方向に行きましたが、どうだったでしょうか。

このゲームは、テーマやアートワークも素晴らしいのですが、一番好きな点は、カードの個性がかぶっていないことです。似た機能やオールマイティもあるのだけど、コストや使用タイミングの違いが巧みだと感じます。終盤はどうしてもパズルになるけど、それもしつこくなくてよかったですね。

では眠りましょう。おやすみ!


(2020年2月26日 修正)最後の変則ルールを「マリガンあり」と表現していましたが、一般に言う「マリガン」と意味がずれているため、「引き直しあり」という名前に変更しました。

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