ここでいう「謎解き」とは、問題と答えがあるもので、暗号、謎かけ、推理といったタイプのものを指します。「パズル」と違ってはっきりルールが示されておらず、理詰めだけでは答えにたどり着けないもの……ということになると思います。たぶん。
筆者はパズルには親しんでいますが、こういった謎を買ってまで解くのはほとんど初めての経験です(幼少の頃、なぞなぞの本とか、子供向けゲームブックみたいなものはやっていましたけど)。謎解きの施設や催しに行って遊んだこともないです。そういうわけで、ここでは謎解きに不慣れな人の視点で感想を書いて行くことになります。どうぞお手柔らかに。
なお、少なくとも致命的なネタバレはしないようにします。ネタバレ的な記述についてご意見などがありましたら、本記事へのコメントか、筆者のTwitter(DM開放しています)へご意見をお寄せください。
(注)冒頭の写真の謎に全て取り組むとは限りません
【この記事は2019年12月24日〜2020年1月10日に少しずつ更新していました】
黒に咲く華(きまぐれボックス)
裏面にはちょっとした物語が |
ここまで目解きでやっているが、「五」「八」は目解きが少し難しい。書き込み前提なのかどうかは書いておいてほしかったな。せっかく綺麗に作られているので、「目解きでも解けそうだ」と思う難易度だと書き込みを躊躇してしまう。でも何とか、「五」でPCにメモを取った以外はメモなし。
いよいよここまでの答えを使って往復はがきの謎を解く。こうかな? という操作を試してみると…… 何だろう…… 分からない。模様も合うし、こうだと思うのだが。しかしグッと睨むと、ひらめいた! 1歩進み、また悩む…… 分かった! この構造をしっかり利用していて面白い。答えを入力するとエピローグが開いた。クリアだ。やったぜ。かかった時間は27分30秒で、だいたい想定通りだ。恐らく全体の半分ぐらい、「バラバラの頁を重ね、あるものの隠し場所を導け」の部分で立ち止まったと思う。
うん、楽しかった。満足。しっかりデザインされているし、これが500円というのはなかなかすごいなあ。ただ、完全に書き込み前提だということはよく分かったので、この点は明記してほしかった。それと「入力の際は、リンク先の対応表で半角英数に変換」という指示は使わなかったが、何か見落としているんだろうか?
(12月24日 記)
時をつなぐ鎖(トリオックス)
内容物は冊子1冊のみだが、一部袋とじなどの仕掛けあり。また、webにヒントページがあるほか、「質問は公式ツイッターまでお気軽に」と書かれている。
封印を破って進む |
そろそろネタバレ度が高いので相当ぼかして書くが、隠されたメッセージにたどり着く。おお……なるほど! この仕掛けは驚いた。さらに解いていき……〇〇の作り方で10分ほど悩む。最初、「メ」を使うのかと思った。何とかひらめき、隠されたアレを発見し、エピローグ到達!
いやー難しい。1時間43分かかった。正直に言って気持ち良さはそこまででもなかったが、たった1冊でかなり濃厚に楽しめた。600円と安いし、しっかり悩みたい人におすすめだと思う。しかしスイッチの難易度表記★1はちょっと信じられないレベル。みんな、こんなにムズいの解いてるの……?
(12月25日 記)
ニチョ謎 on BOOTH お試し謎
(実際には紙に印刷して解いたが、 都合によりスクショのみ) |
指示は「太枠内の言葉で2回しりとりしろ」……太枠らしきものは1つしかない。2回……同じようなことを繰り返すのかな……
でも文字数とか…… おっ! なるほどなるほど……これだ! で、この1〜7は……分かった! そういうことか!
時間は計っていないが多分10分ぐらい。楽しかった。ニチョ謎からはお試しじゃないやつも買ってあるので、このあと解いてみる。
(12月26日 記)
らんちゃんの夢(Mystery Lunch)
時間の都合もあり、今日は予定と違う作品を解くことにした。Mystery Lunch制作の『らんちゃんの夢』。スイッチ購入で、難易度は★2、時間目安は5〜20分とある。解く前に撮るのを忘れたので ほとんどぼかされた回 |
ここで詰まる。紙に〇〇〇〇〇があることは気づいているし、もう使っている。指示の解釈が違う気がする…… あ、分かった。そういうことか。おお〜。12分10秒で解き終わった。おそらく半分ぐらいの時間は、2,3行目の意味を一旦勘違いして頑張っていたことによると思う。一応ヒントも見てみると、考え方に間違いないようだったが、この点だけちょっとしっくりこなかった。
ただ全体的には良かった。軽いし、作業も何となく楽しいし、銀の袋の中身もいい感じ。これで500円か、すごいな、ってまだ値段のこと言ってるけど。
(1月6日 記)
あいまいみに Vol.1「十解」(iMY)
今日も、割とコンパクトそうな作品をということで、iMY制作の『あいまいみに Vol.1「十解」』。スイッチ購入で、難易度は★2つ、想定時間は20〜40分。さてやってみよう。タイトル通り、パッと見て10問。そして中央に解答欄だ。1から解いていくと、2,7,9以外はあまり悩まずに解けた。飛ばした3問へ…… 2は多分これかなあ。ちょっと「他にも納得のいく答えがありそう」という感じもするが。7は、まず2段目にノータイムで漢字3字を入れてしまったためにちょっとタイムロスしてしまったが、2分ぐらい考えて解けた。9はだいぶ考えた。2,4,7段目から徐々に解けていった感じで、多分5分以上使った。
さて解答欄へ。ちょっと工夫が必要だが、指示文は多分これだろう、という確信。さてこの意味は……? ここでまた数分考えて…… えっ? おお! なるほど! これはすごい。ここまでちょっと怪しく思ったところはあったけど、ズバリこれだとは思わなかった。
さて、そろそろネタバレ度が高いのであまり書けないが、指示文通りさらに解いていく。またいろいろとひねりがあるが、9割はすんなりと解けた。「?」だけ分からなかったが、最後の答えは出せたのでwebで入力…… 正解!
続いて、「?」をもう一度。追加でまた数分ぐらい考えて分からず、ヒントページを頼って解いた。なるほどねー。これは「見え」たかった。合計で31分00秒。
本記事の他作品と比べて、装飾に凝っていない作品だけど、内容は好き。スイッチを見ると、このシリーズのVol.2〜4は全て難易度★2、想定30〜40分となっていたので、自分にとっては一番ちょうどいい感じかも。他のもやりたい。
(1月7日 記)
□■(弐人国家)
ちょっと目先を変えて、弐人国家制作の『□■』をやってみよう。BOOTH(弐人国家 通信販売部)より電子書籍版を購入した。ナゾトキブック『□■』にはコトバが一切ありません。そのため、謎解き本ですが、『どのページが問題なのか?』『どのページが答えなのか?』から考える必要があります。なのでそもそも何をすれば分からないのだが、ともあれ進めてみよう。
……先ほどの記述はダテではなく、最初は本当に何がなんだか分からない。1ページ目はまあ表紙かなと思うけど、2,3,4ページ目は何なのか…… 既に問題が始まっているのか、何かをするべきなのかすら不明。
【以下、ややネタバレ注意】
さらに進めていくことで、おおよそ以下のような流れなのだと理解できた。
問題のテーマというかシンボルらしき図 → 問題が何を表しているかを示す図 → 「?」記号とともに問題図 → 答えの図
なので、1ページ目から順番に進んで行けば自然に答えが現れてしまう。この作品は「白と黒がテーマ、文字や数字なし」という点が通底している問題集、ということなのだろう。
しかし、それを分かった上で2〜4ページ目に戻って見てもこの部分の意味はやはり分からなかった。それ以外は疑問点はなく、まあ軽い謎解きとして楽しめた。問題のジャンルは、大きく言えば「謎」ということでいいのだろうけど、とんちっぽいもの、パズルないし算数的なもの、クイズっぽいものなどバリエーションがある。
いやあ、なんとも変わった作品。もうちょっと難度が高ければなおよかったかな。あと、独特なタッチの女の子のイラストはとても良い。爆発電波さんというイラストレーターらしい。
(1月8日 記)
タンブラッシュ!調査団とまよなかの森のマボロシアゲハ(タンブルウィード)
スイッチ購入の品に戻る。タンブルウィード制作の『タンブラッシュ!調査団とまよなかの森のマボロシアゲハ』に取り組む。難度は★2、プレイ時間は「〜80分」とある。さて、指示文へ。ここは結構手こずった。〇〇〇コを先に作ろうとしてしまったからだ。なるほど……問題面の模様がエレガントだ。さらに出てきた指示の実行が難しい。作業に苦戦してしまう。あれ小さくない? さて、指示の最後の部分、ちょっと詩的な表現を……おお! すごい。この仕掛けは本当に驚いた! 素敵! 回答入力したところ無事正解だった。
具体的な仕掛けが面白く、綺麗な謎だった。満足。
(1月9日 記)
未完のORANGE(ニチョ謎)
ダウンロード商品で、紙3枚のみのシンプルな構成だ。メールを用いるという特徴があるため、メール環境は必須。最初の紙には、解説を確認する方法が記載されている。
Aはちょっと悩んで解けた。上から2番目のやつ、割と好き。さらにメールを送る。なぜ2つに分かれているんだろう。でもとりあえず解き進める。作業量もなかなか多い。大きなお世話ながら、Fは完全につまずいてしまう人もいそうだ。でもほどなくZに。今のところ、メールを用いている理由はあまり分からないが…… おお。おお。なるほどー。
例によって、このあたりからはネタバレ度が高くなってしまうためロクに書けないが、ぼかしつつ。大仕掛けは、まあありがちっぽいやつではあるが、その後に出てくる答えが面白い。こう来るか。Dは面倒だなと少し思ったけど、この仕掛けは最高に活きるね。中断時間を除くと、50分ぐらいで解き終わった。やったー。
その後、解説ページを確認。「時間短縮」の項の1文目を読んで膝を打った。確かに! この重要なことに気づいていなかった。なるほど、メールでやる意味はあるんだな。
手間もあったけど、楽しんで解けた。パズル度もそれなりにあるので、そこが苦にならなければ。エラーメッセージが洒落てるところが個人的お気に入りポイント。
(1月10日 記)
終わりに
この記事はここまでです。経験がないので、難度が低そうなものに絞って解きましたが、『時をつなぐ鎖』だけは非常に歯応えがありました。あとはほどよいテンポで解けました。結構、大仕掛けは似たようなパターンも多いと感じましたが、これはたまたまなのかどうか。でも全体的に楽しかったです。
ただ、「1日に1作品、1時間ぐらいまでで解く」という自分のスタイルになんとなく無理がある感じはしました。そういう範囲内で作品を探すと、どうしても味の幅が狭いというか。もっと長時間、何日も割いて解くものの方が楽しめそうな気がしたんです。毎日更新する記事にふさわしいものかどうか分かりませんが…… 続編的記事を書くなら、次は数を絞ろうかなと考えています。
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