ボールト Vault

2018年12月25日

ネスターゲームズのゲーム紹介

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棒高跳びで敵陣目指す ボールト

データ(ネスターゲームズ公式サイトより)
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◆タイトル: Vault
◆人数: 2人
◆複雑さ(1〜5): 2
◆時間: 20分
◆価格: 19ユーロ
◆ゲームデザイナー: Néstor Romeral Andrés
個別ページへのリンク
日本語説明書へのリンク
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棒高跳びのような動きを使うゲーム、ボールト(Vault)を紹介します。
説明書に
Vault という名前は、 長い、しなる棒を使って高いバーを飛び越える陸上競技の 「棒高飛び (pole vaulting)」から名付けました。
とあるように、タイトルも棒高跳びから来ています。

ネスターゲームズの中でもかなりシンプルな見た目で、汎用的なコンポーネントですね。その分お値段も安い。

ゲームの内容も、見た目同様シンプルなので、かるーく紹介します。

(2019年10月5日追記)現在は新版になり、一部の仕様がこのページ内の写真と異なります。変更点は、ボードが4色仕様に、コマがアクリル製に、価格が少し上昇、です。詳しくは公式個別ページを参照して下さい。


『オナガー(Onager)』との関係

ネスターゲームズのゲームに、『オナガー(Onager)』があります。オナガーには「コマを支点として他のコマをジャンプさせる」というアクションがあります(ちなみに、オナガーとは投石機の一種だそうです)。
[オナガーの 個別ページ / 日本語説明書

そして、ボールトはオナガーから派生したゲームなのです。タイトルの由来こそ棒高跳びに変わっていますが、「コマを支点として他のコマをジャンプさせる」アクションや「敵陣の一番奥を目指す」という目的が共通しており、オナガーとボールトは姉妹ゲームと言ってよいでしょう。
オナガーから要素を減らして単純化し、正方形のボードに変えたものがボールト、というところです。ただ、ボールトの方が発展している部分もあります。

なお、オナガーもヤバラスのコンポーネントで遊べるゲームの一つです(ヤバラスの仲間たちについては過去記事を参照)。


ルール

ではルール説明。

2人用ゲームです。

まず、自分の駒を最も手前の1列に並べます。
初期配置
白が先手です。

手番には、「歩く」か「ジャンプ」かで自分の駒を1つ移動させます。
パスはできません。
手詰まりになったら(同時に勝利条件を満たしていない限りは)負けです。

歩く

駒を縦・横・斜めに1マス移動させます。
移動先は空きマスでないといけません

ジャンプ

写真を見た方が早いでしょう。
Aは(Bを支点として)A'までジャンプできる
つまり。
ジャンプする駒Aと、支点となる駒Bを決めます(両方とも自分の駒)。
そして、
Aを、AからBに向かう直線の方向に、「AからB」と「BからA'」が同じ距離になるマスA'に移動させます
ああ、なんて分かりにくい文なんだ。もっといい表現が見つかったら書き直します。「Aを、Bを中心とした点対称の位置に動かす」とかどうかなあ。

例えばこの場面、こんなジャンプが可能。
黒の軌道が「斜め45°」でない斜めであることに注目
間に駒があっても問題ない
ボードから出るようなジャンプはできません。
移動先は空きマスか相手の駒でないといけません
相手の駒のマスに移動したときは、その相手の駒をゲームから除外します。
着地点に敵がいれば、ゲームから除外させる

これを繰り返し、一番奥の列を目指します。

手番開始時に自分の駒が一番奥にいたら勝ちです。

ルールは概ね以上です。疑問点は説明書を確認して下さい。


プレイ感など

やはり、縦・横・斜め45°以外の自由な角度に飛べる点が、目玉だと思います。
距離にも制約が無いので長距離ジャンプがよくあり、ダイナミックです。
小ジャンプして支点を作り、その支点で中ジャンプしてまた支点を作り、新たな支点でさらに大ジャンプ……といった風に進められます。駒が移動するゲームの中でもなかなか面白いプレイ感覚だと思います。

ジャンプできるパターン(場合の数)が多いのですが、直感的ではあるので、そこまで面倒ではないです。でもここは個人差あるかも。

ゴールされても1回だけ守れるので、守りをしっかり固められるとなかなか決め切れないです。コマ数がもともと少なめなのでそこまで膠着はしませんが。

ボードは10マス×10マスですが、少し遊ぶと、各列の性格というか役割が見えてくる感じがあります。ちょっと独特かも。ボードは思ったより狭いなとも思います。このあたりはぜひプレイして確かめてみて下さい。

ちなみにですが、通常の2色ボードの他に、4色ボードも存在します(常時入手できるのかは分かりません)。どちらのボードでも、ジャンプの始点と終点が必ず同色になるという仕組みになっているので、4色ボードの方が便利でおすすめです。気になる方は公式の個別ページを読んで下さい。
(2019年10月5日追記)現行版では4色ボードが標準になりました。
手前が4色ボード



以上、『ボールト(Vault)』の紹介でした。

(2019年10月5日更新)新版の発売に合わせ、仕様変更部分について追記し、冒頭のデータを更新しました。




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このゲームはネスターゲームズ(nestorgames)の作品の1つです。ネスターゲームズについてご存知ない方は、こちらの紹介記事をどうぞ!

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