棒高跳びで敵陣目指す ボールト
データ(ネスターゲームズ公式サイトより)
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◆タイトル: Vault
◆人数: 2人
◆複雑さ(1〜5): 2
◆時間: 20分
◆価格: 19ユーロ
◆ゲームデザイナー: Néstor Romeral Andrés
◆個別ページへのリンク
◆日本語説明書へのリンク
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棒高跳びのような動きを使うゲーム、『ボールト(Vault)』を紹介します。
説明書に
Vault という名前は、 長い、しなる棒を使って高いバーを飛び越える陸上競技の 「棒高飛び (pole vaulting)」から名付けました。とあるように、タイトルも棒高跳びから来ています。
ネスターゲームズの中でもかなりシンプルな見た目で、汎用的なコンポーネントですね。その分お値段も安い。
ゲームの内容も、見た目同様シンプルなので、かるーく紹介します。
(2019年10月5日追記)現在は新版になり、一部の仕様がこのページ内の写真と異なります。変更点は、ボードが4色仕様に、コマがアクリル製に、価格が少し上昇、です。詳しくは公式個別ページを参照して下さい。
『オナガー(Onager)』との関係
ネスターゲームズのゲームに、『オナガー(Onager)』があります。オナガーには「コマを支点として他のコマをジャンプさせる」というアクションがあります(ちなみに、オナガーとは投石機の一種だそうです)。[オナガーの 個別ページ / 日本語説明書]
そして、ボールトはオナガーから派生したゲームなのです。タイトルの由来こそ棒高跳びに変わっていますが、「コマを支点として他のコマをジャンプさせる」アクションや「敵陣の一番奥を目指す」という目的が共通しており、オナガーとボールトは姉妹ゲームと言ってよいでしょう。
オナガーから要素を減らして単純化し、正方形のボードに変えたものがボールト、というところです。ただ、ボールトの方が発展している部分もあります。
なお、オナガーもヤバラスのコンポーネントで遊べるゲームの一つです(ヤバラスの仲間たちについては過去記事を参照)。
ルール
ではルール説明。2人用ゲームです。
まず、自分の駒を最も手前の1列に並べます。
初期配置 |
手番には、「歩く」か「ジャンプ」かで自分の駒を1つ移動させます。
パスはできません。
手詰まりになったら(同時に勝利条件を満たしていない限りは)負けです。
歩く
駒を縦・横・斜めに1マス移動させます。移動先は空きマスでないといけません。
ジャンプ
写真を見た方が早いでしょう。Aは(Bを支点として)A'までジャンプできる |
ジャンプする駒Aと、支点となる駒Bを決めます(両方とも自分の駒)。
そして、
Aを、AからBに向かう直線の方向に、「AからB」と「BからA'」が同じ距離になるマスA'に移動させます。
ああ、なんて分かりにくい文なんだ。もっといい表現が見つかったら書き直します。「Aを、Bを中心とした点対称の位置に動かす」とかどうかなあ。
例えばこの場面、こんなジャンプが可能。 黒の軌道が「斜め45°」でない斜めであることに注目 |
間に駒があっても問題ない |
相手の駒のマスに移動したときは、その相手の駒をゲームから除外します。
着地点に敵がいれば、ゲームから除外させる |
これを繰り返し、一番奥の列を目指します。
手番開始時に自分の駒が一番奥にいたら勝ちです。
ルールは概ね以上です。疑問点は説明書を確認して下さい。
プレイ感など
やはり、縦・横・斜め45°以外の自由な角度に飛べる点が、目玉だと思います。
距離にも制約が無いので長距離ジャンプがよくあり、ダイナミックです。
小ジャンプして支点を作り、その支点で中ジャンプしてまた支点を作り、新たな支点でさらに大ジャンプ……といった風に進められます。駒が移動するゲームの中でもなかなか面白いプレイ感覚だと思います。
ジャンプできるパターン(場合の数)が多いのですが、直感的ではあるので、そこまで面倒ではないです。でもここは個人差あるかも。
ゴールされても1回だけ守れるので、守りをしっかり固められるとなかなか決め切れないです。コマ数がもともと少なめなのでそこまで膠着はしませんが。
ボードは10マス×10マスですが、少し遊ぶと、各列の性格というか役割が見えてくる感じがあります。ちょっと独特かも。ボードは思ったより狭いなとも思います。このあたりはぜひプレイして確かめてみて下さい。
(2019年10月5日追記)現行版では4色ボードが標準になりました。
手前が4色ボード |
以上、『ボールト(Vault)』の紹介でした。
(2019年10月5日更新)新版の発売に合わせ、仕様変更部分について追記し、冒頭のデータを更新しました。
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