“枝"で六角形の陣地作る トゥイッグ
────
◆タイトル: Twigs
◆人数: 2〜4人(1セットで遊べるのは2人だけ)
◆複雑さ(1〜5): 2
◆時間: 30分
◆価格: 35ユーロ(白黒版)
◆ゲームデザイナー: Néstor Romeral Andrés
◆個別ページへのリンク
◆日本語説明書へのリンク
────
枝のようなコマを使うゲーム『トゥイッグ(Twigs)』を紹介します。
ルールは平易なのですが、コマを置くこと自体が難しいかも知れません。え、どういうこと? と思われるでしょうが、そのあたりは後ほど。
この形は何?
何とも不思議な形です |
このゲームで使う図形ピース、不規則に見えるかもしれませんが、共通点があります。
全て「同じ長さの線分5本を、120°の角度を成すようにくっつけたもの」なのです。こういった図形は「ペンタトゥイッグ」と呼ぶそうです。
全12種類。分岐点の数で分けてみた |
ちなみに、ペンタトゥイッグは「ポリフォーム」の一種です。
ポリフォームとは、同じ図形を一定のルールで組み合わせたものの総称。興味がある方は本ブログのポリオミノ、ポリフォームに関する記事を読んでみて下さい。
以下、ペンタトゥイッグのことを単に「トゥイッグ」と呼ぶことにします。
赤青版と3,4人プレイについて
このゲーム、従来は白黒版(アクリル製)のみでしたが、2018年8月に赤青版(プラスチック製)も発売されました。白黒版か赤青版、どちらかだけだと2人用ゲームですが、両方持っていれば4人まで遊べるゲームになります。なお、3,4人用はバリアント扱いです。
詳しくは公式サイトの個別ページへ。4人プレイ中の写真もありますね。
この記事では白黒版のみ、2人プレイのみを扱います。
ルールの説明
さて、いきなりですが、テーブルに正六角形が敷き詰められていると思って下さい。
トゥイッグを置くときは、常にこの線にピッタリ重ねて置きます。ここが最大のポイントです。
いいですか? いいですね?
ではゲームスタートです。
白プレイヤーは白いトゥイッグ全て、黒プレイヤーは黒いトゥイッグ全てを手元に置いておきましょう。
白が先手です。
交互に自分のトゥイッグを1つずつ置いていきます。
向きは自由で、裏返しも可能です。
黒の初手のみ、「白の初手と異なるトゥイッグを使うこと」という制限があります。その他はトゥイッグ選択は自由です。
置くときは、今まで置かれたトゥイッグと接するように配置します。辺同士が重なるのはダメで、点と点で接するように。
そして、置くトゥイッグの辺が、仮想の正六角形の辺を成すように置かなければいけません。ここで最初に書いたことを思い出して下さい。要は、(テーブル上に敷き詰められた)正六角形の線に重ねて置くということを意識すれば大丈夫なんです。
このように置いていき、囲まれた正六角形の領域ができたら、その領域の辺を見ます。
より多くの辺で囲っている色のプレイヤーが、その領域を獲得します。獲得の証として、色ディスクを置いて示します。
辺の数が同じ場合、どちらも獲得できません。
正六角形2個分以上の大きい領域ができることもありますが、同じ要領です。囲んでいる辺の数を数えて、多い方が獲得します。
どんなに大きい領域でも、ディスクは1個だけ置きます。
(注: 本当は、正六角形2個分以上の領域は、ゲーム終了時に所有者を決めます。つまり、囲まれた内部にトゥイッグを置くことは可能です。が、中にトゥイッグを置けない形に囲まれたら、即座に置いても問題ないのではと。詳しくは説明書を)
お互いに全てのトゥイッグを使い果たしたらゲーム終了。
ディスクを多く置いた方が勝者です。つまり、大きさに関係なく、多くの領域を取った方が勝ちです。
同点なら引き分けです。
このゲーム、筆者の経験上、誰でも置き方を間違えるのです。それも、何回も。
よくあるやつを見てみましょう。
いや、あるんですって。ホントホント。パズルなどで割と正六角形に慣れている筆者でもたまに間違えるので、結構難しいと思います。
ルールが易しく、基本が陣取りで、普通に1点1点積み上げていく形なので、置きにくい点以外は遊びやすいゲームです。
引き分けは経験したことがないのですが、たまたまかも知れません。結構起きそうな気はします。良いタイブレイクは無いものかな。
先手と後手とどちらが有利かも気になるところですが、今のところ、あまり不公平は感じないですね。
以上、『トゥイッグ(Twigs)』の紹介でした。
こういうこと |
こういうこと! |
ではゲームスタートです。
白プレイヤーは白いトゥイッグ全て、黒プレイヤーは黒いトゥイッグ全てを手元に置いておきましょう。
白が先手です。
交互に自分のトゥイッグを1つずつ置いていきます。
向きは自由で、裏返しも可能です。
黒の初手のみ、「白の初手と異なるトゥイッグを使うこと」という制限があります。その他はトゥイッグ選択は自由です。
置くときは、今まで置かれたトゥイッグと接するように配置します。辺同士が重なるのはダメで、点と点で接するように。
正しい置き方の例 |
このように置いていき、囲まれた正六角形の領域ができたら、その領域の辺を見ます。
より多くの辺で囲っている色のプレイヤーが、その領域を獲得します。獲得の証として、色ディスクを置いて示します。
辺の数が同じ場合、どちらも獲得できません。
囲まれた領域ができた。 白5辺、黒1辺で囲っているので白が獲得 |
どんなに大きい領域でも、ディスクは1個だけ置きます。
(注: 本当は、正六角形2個分以上の領域は、ゲーム終了時に所有者を決めます。つまり、囲まれた内部にトゥイッグを置くことは可能です。が、中にトゥイッグを置けない形に囲まれたら、即座に置いても問題ないのではと。詳しくは説明書を)
こんな風に進めていきます |
お互いに全てのトゥイッグを使い果たしたらゲーム終了。
ディスクを多く置いた方が勝者です。つまり、大きさに関係なく、多くの領域を取った方が勝ちです。
同点なら引き分けです。
Twigsあるある「置き間違えがち」
さて、ルールが(表現こそ難しいものの)割と易しいことは分かっていただけたと思います。では、記事の最初に「コマを置くこと自体が難しいかも知れません」と書いたのは何なのか。このゲーム、筆者の経験上、誰でも置き方を間違えるのです。それも、何回も。
よくあるやつを見てみましょう。
辺をまっすぐ繋げてしまう |
辺が重なってしまう |
五角形をつくってしまう |
そこで、補助アイテム
誰でも遊びやすくするための方策があります。
そう、テーブル上に正六角形グリッドの紙を敷いておけばいいんです。今回は、そのグリッドが描かれたPDFを用意しておきました。
A4用紙に、必ず原寸(縮小しない)で、できればフチ無しで印刷すると良いでしょう。
さらに、可能なら色付きの紙に印刷して下さい。白トゥイッグを白い紙に敷くと、どうしても見にくいので。もちろん赤青版なら白い紙でOKですね。
一辺のサイズの違いについて。20mmだとジャストサイズで見栄えも良いですが、キチッと置いていく必要があります。ややラフに置いていくスタイルの人は一辺21mmの方がいいかも。
なお、これらのグリッドPDFは方眼紙ネットというサイトで作成しました。自分仕様にしたい方は、このサイトから生成してみて下さい。参考までに、上のPDFの線幅は0.1mmです。
プレイ感など
「4対2」など、ギリギリで領域を取ると効率がいいですね。しかし狙いすぎれば失敗します。そのあたりの妙で、白黒がすごく入り乱れたり、(白黒がはっきり分かれて)ほとんどソロプレイになったりとゲーム展開に幅があります。
捉えにくい形で、ままならない感は相当あります。でも各トゥイッグの個性は強めに感じます。案外、『ペントアップ Pent-Up』より各図形ごとの使い道が際立っているかも知れません。
捉えにくい形で、ままならない感は相当あります。でも各トゥイッグの個性は強めに感じます。案外、『ペントアップ Pent-Up』より各図形ごとの使い道が際立っているかも知れません。
ルールが易しく、基本が陣取りで、普通に1点1点積み上げていく形なので、置きにくい点以外は遊びやすいゲームです。
先手と後手とどちらが有利かも気になるところですが、今のところ、あまり不公平は感じないですね。
以上、『トゥイッグ(Twigs)』の紹介でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿