トモエ Tomoe

2020年5月28日

ネスターゲームズのゲーム紹介

t f B! P L
囲い囲われまた囲い トモエ


データネスターゲームズ公式サイトより)
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◆タイトル: Tomoe
◆人数: 2人
◆複雑さ(1〜5): 3
◆時間: 30分
◆価格: 29ユーロ
◆ゲームデザイナー: Gerd Breitenbach and Markus Hagenauer
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不思議な模様のタイルを使うゲームTomoe(トモエ)を紹介します。太極図を思わせる図柄ですね。

ゲームの概要

白対黒の戦いです。目的は、自分の色で相手の色を囲むことです。

しかしタイルの模様は複雑で、相手を囲ったのより外側からまた囲まれてしまうこともあります。また、大きい相手の色のかたまりを囲むほど高得点になるのです。


ルール説明

2人用ゲームです。白プレイヤーと黒プレイヤーに分かれて対戦します。

全てのタイルは2人で共有し、どちらの持ち物でもありません。タイルは常にオモテ向きで扱います。

準備

ボードをテーブル中央に置きます。同じ柄のタイルをそれぞれまとめて山を作ります。「担当する色」と「先手後手」を適当な方法で決めましょう。
タイルは4種類、8枚ずつ

手番に行うこと

先手の初手だけは、ボードの空きスペース(赤いところ)にタイルを1枚置きます以降の手番は、以下のいずれかを行います。パスはできません。
  • タイル2枚を置く
  • 配置済みのタイル1枚を回転させ、次にタイル1枚を置く

タイルの配置

ボード外のタイルをどれでも1枚選び、ボードの空きスペースに置きます。1手番で2枚置くときは、これを2回繰り返します。

置くタイルは、周囲(隣のタイル、またはボード外)と色が合っていないといけません
正しい置き方の例
(青枠内の色が合っている)

タイルの回転

既に置かれているタイルを1枚選び、120°回転させます。

閉じた輪の一部になっているタイルは回転させられません

終了と勝敗

空きスペースがなくなったら、直ちに(手番の途中でも)ゲーム終了です。

以下のように勝利点を算出し、勝利点の高い方が勝ちです。
各プレイヤーは、自分の色で囲まれた相手の領域のうち、そこがさらに相手の色で囲まれていない領域であれば、その領域を支配下に置きます。自分の支配下にある相手の色のセクター(タイル1枚またはボードの単色の領域)がそれぞれ1勝利点になります。
これは説明書の引用なのですが、ちょっと難しいと思いますので、例図を使って説明します。


どの領域が支配下になるか

実際に写真を見るとぐにゃぐにゃしていて複雑です。そこで、ボード風景を簡略化した図で説明します。茶色はボード外を表します。

AがBを囲っており、かつ白に囲われていません。
Bは黒の支配下に置かれます

BもCも黒の支配下に置かれます。
BとC、それぞれについて得点を計算します

BがCを囲っていますが、Aに囲われているため、
白がCを支配下に置くことはありません。
黒がBを支配下に置くのみです


「セクターがそれぞれ1勝利点」とは

支配下になった相手の領域が、タイルの境目でいくつに区切られているかを見ます。ボードとタイルの境目も、1つの境目です。

例の写真を2つ見てみましょう。どちらも、黒が白領域を支配下に置いている状況です。支配下の領域を青枠で囲っています。

この領域の得点は7点(★が1個1点)

少し複雑な形。
この領域の得点は6点(★が1個1点)。
下のタイルは2回通っているが、それぞれ1点になる

この2つのルールを組み合わせて得点が出ます。説明書にも良い図があるので、ぜひ参考にしてください。


遊びやすくするための知識

1枚のタイルを回転させても、フチの配色は変わらないようになっています(どのタイルも、フチ部分は3回対称になっています)

また、タイルの柄は4種類ありますが、フチの配色に着目すると2種類に分けられます。

上の写真で言うと、Aを合わせられる位置には必ずBも合います。CとDも同様です。

先ほどのAとBは、いずれも「頂点が白」。CとDは「頂点が黒」と把握しておくと、少し認識しやすくなります。

それと、これは知識というか提案なのですが、どこが支配下に置かれているかを明確にしておくと得点計算しやすくなります。筆者が以前遊んだときは、『コンヘックス(Conhex)』のペグをマーカーとして使用しました。
コンヘックスのペグを置いた例


プレイ感など

得点計算以外は分かりやすいルールかと思いますが、正しくプレイするだけでも手強いゲームです。何せ、「どこまで囲われているのか」と追うのが大変です。それを「どうすれば遊びやすくなるか」と違う方向の楽しさもあったのは、意外でしたが。

囲碁のように、囲んだ・囲まれたの関係で遊びたい人向けのゲームかと思います。パズルっぽい感覚も強いです。1人用ルールがあれば楽しいかもしれません。

ただ、「手の広さ」という観点では、意外といい感じでした。回転も含めて考えるのは難しすぎるかと思っていたのですが、だんだん「閉じた輪」ができて手が制限されてくるのです。もう少し遊び込んで、「回転させてもおいしくないパターン」が見えてくればもっと楽しめるのかなあという気もします。




以上、『Tomoe(トモエ)』の紹介でした。


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このゲームはネスターゲームズ(nestorgames)の作品の1つです。ネスターゲームズについてご存知ない方は、こちらの紹介記事をどうぞ!

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