マーゴ Margo

2019年6月5日

ネスターゲームズのゲーム紹介

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3D囲碁ゲーム マーゴ


データ(ネスターゲームズ公式サイトより)
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◆タイトル: Margo
◆人数: 2〜3人
◆複雑さ(1〜5): 4
◆時間: 60分
◆価格: 27ユーロ(忍者エディション)
◆ゲームデザイナー: Cameron Browne
個別ページへのリンク
日本語説明書へのリンク
(個別ページとゲーム一覧ページでデータが一部異なっていますが、正しいと思われる一覧ページの内容を記しました)
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立体囲碁ゲームのマーゴ(Margo)を、今度こそ紹介します!

囲碁を未経験の方、あるいは基本的なルールを忘れてしまった方は、ぜひ前の記事からお読みください! 囲碁の簡略版ルールを説明しています。

本記事ではいよいよ本来のマーゴについて説明します。3Dになることで、いろいろと奇妙なことが起こりますよ。早速ルールを紹介します!

ルール

基本のルール

前の記事で説明したルールを再確認しておきます。これらはマーゴでも同様です
  • 先手が白、後手が黒(通常の囲碁と異なる)
  • 交互に1個ずつ自分のボールを置く
  • パスはできない(通常の囲碁と異なる)
  • ボールのつながりを「グループと呼ぶ
  • ボードの穴が「呼吸点
  • 自分のグループは全て、手番終了時に呼吸点に隣接しなければならない(これを破る手は打てない)
  • 相手のグループが呼吸点を失ったら、そのグループを取り除く
通常の囲碁とはっきり異なるのは、「先手が白」「パスはできない」の2点ですね。

ここからはいよいよ、ゲームが立体になることでの変更点です。


ボールを置く位置

ボールを置けるのは、「ボードの穴」か「2×2に並んだボールの土台の上」のどちらかです。土台のボールの色は不問です(他のルールに従う必要はあります)。
土台の上にボールを置く

グループ、呼吸点、取り方

グループは上から見たつながりで判断します。つまり、高い階層のボールは低い階層のボールのつながりを分断します。
この写真に黒グループは1つ、白グループは2つ
呼吸点は、やはりボード上の穴だけです。
ここに黒ボールは置けない
(呼吸点がないため)
ボール6個からなる白グループの呼吸点は
1箇所(黄○)だけ
ボールの取り方も変わりません。相手のグループの呼吸点がなくなれば、そのグループのボールを取ります。ただし、これには「ゾンビ」という例外があります。次の項を読んでください。


ゾンビ

相手のボールが上に乗っかっているボールは、取られません。こうして取られなかったボールを「ゾンビ」と呼びます。ゾンビという名前こそついていますが、他のボールと全く同じように働きます。
黒グループの呼吸点を奪ったが、
ゾンビとして2個(黄○)生き残った 
ここに白は置けない
(置いても黒が全て生き残り、
この白ボールの呼吸点が確保できないため)

コウ

直前の盤面の状態に戻るような手は打てません。この決まりを「コウ」と呼びます。コウは繰り返しを防ぐためのルールで、通常の囲碁と同じです。
1に白を置くと2の黒を取れるが、
その直後、黒は2に置けない(元に戻るため)

ゲーム終了

「初心者ルール」と「上級者ルール」があります。どちらを適用するか、ゲーム開始前に決めておきましょう。初心者ルールは、前記事で紹介した平面のポン抜きゲームをそのまま立体化したような感じです。

初心者ルール:
相手のボールを1個でも取れば勝利です。

上級者ルール:
手番プレイヤーがボールを置けないときにゲームが終了します。より多くのボール(ゾンビ含む)をボードに置いていたプレイヤーが勝利です。同数なら引き分けです。

その他ルール

  • 先手有利なゲームなため、スワップルール(交換ルール、パイルールとも)を使った方がよいでしょう。
  • ほぼそのままのルールで、3人で遊ぶこともできます。3人目用の赤いボールは別売りです。
  • ボードのサイズも各種別売りされています。実は、「Standard」と位置付けられているサイズは7×7です。また、『渋』では4×4版マーゴである『スパーゴ(Spargo)』が遊べます。

面白いことがいろいろと起きます

普段の記事ではプレイ感を書いていますが、このゲームはとにかくやってみてください、というメッセージを残しておきたいと思います。

ただ、ルールに追われてプレイしているようだとおそらく楽しめないと思います。他のネスターゲームズ作品と比べても「重め」ですので、その点ご注意を。また、遊ぶ際にはぜひ段階を踏んでください。(囲碁未経験ならポン抜きゲーム→)初心者ルール→上級者ルール、という流れがよいと思います。

さて、感想の代わりにこのゲームで起こるいろいろな面白いことをいくつか書いておきます。「眼(め)」「一眼(いちがん)」「二眼(にがん)」は囲碁用語です。
  • 死んだと思ったグループが壁を乗り越えて生き延びた!
  • 一眼なのに生存が確定した!
  • 二眼なのに上から切られた!
  • パスできないから自分の眼を自分で詰める羽目に!
……実は説明書に全て書いてあることだったりしますが(このゲームの説明書、とてもよくできています)。

さらに興味がある方は、作者Cameron BrowneさんのwebページからMargo Basicsという本を読んでみてください。ルール、戦術、戦略、棋譜、パズルなど172ページの大ボリュームです。なんとPDFバージョンは無料!



以上、『マーゴ(Margo)』の紹介でした。

(2019年6月6日 修正)「作者Cameron Browneさんのwebページ」からのリンクが、誤って物理書籍の販売ページになっていたのを、作者ページに修正しました。


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このゲームはネスターゲームズ(nestorgames)の作品の1つです。ネスターゲームズについてご存知ない方は、こちらの紹介記事をどうぞ!

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