パズルを解いてドイツに行こう

2019年5月9日

パズルと謎

t f B! P L


今週土曜日(2019年5月11日)に、WPC選抜大会があります。これは、WPC(世界パズル選手権)の今年の日本選手を決める大会で、ネット環境とパソコンやプリンタがあれば誰でも参加できます。

私(はかせ)もWPC選抜に参加します。この記事では、選手権の例題を解いたり、本番に挑戦した模様を書いてみたいと思います。

……ここまでほとんどWSC選抜のとき[記事]のコピペ。今度は、ナンプレ/数独に限らない、紙上で解く数理パズル全般です。世界大会への選抜ですので、クロスワードパズルなどはなく、数字や図形のパズルがほとんどです。こちらも私は選手を狙えるレベルではありませんが、ナンプレよりはマシかなと思います。何にせよ、ただ楽しみのためだけに解きます。

【この記事は2019年5月9日〜15日に少しずつ更新していました】



例題を解く(Q1〜10)

出題されるパズルを把握するため、今回もインストラクションの説明を読みつつ例題を解いていくことにした。ナンプレほど時間がかからないので、飛ばさずに全て解いていくつもり。

以下、例題を解きつつ、いろいろと書く。

1 吉例クロスマッス - この例題は、何年か前の本番の問題だったと思う。そのときは大分時間がかかったが、今回はなぜかすんなり解けた。配点からすると、最初に解くにはちょっと難しい?

2 ループであろー - 多分ヤジリン。念のため、「四隅に黒マス禁止」ルールがないか確かめてしまった。なんとなく、小さめサイズで考えさせる問題が出そうな気がする。

3 ベストテントサイト - 例題が易しすぎて練習用途としては使えないかな。

4 ?入りナンバーエリア - ベースは多分「四角に切れ」。思い切った問題が出そう。

5 マグネット - 例題途中で1度ハタンしてしまった。カタマリごとに+-がドカッと決まっていくのが割と好きなパズル。

6 シームレスウォールロジック - 見落としがひどそうだし、間違えやすそう。実際、例題でも間違えた。飛ばし候補。

7 アローメイズ - ハニカムとか不定形盤面になりそうな。

8 スケルトン - 高配点が気になるぞ。

9 ペグオミノ - 私は初めて解く。2×2禁の忘れと見落とし、同一形隣接禁の見落としが怖い。

10 LITSO - こちらはペグオミノよりルールが分かりやすい。世界文化社のパズルBOOKS(青木さんの本)でこれの黒マスなしバージョンを解いたかな? 

この日はここまで。パズル種類数的にはちょうど前半戦終了。はっきり苦手だなというパズルはまだ無い。配点的にもスケルトン以外怪しいものは無いように思う。自分としては、30点台ぐらいが解く・解かないの分岐点かなあ。
ところで、9,10とテトロミノのパズルを2つ並べてあるのは、ルールの混乱を防ぐための配慮? 

(2019年5月9日 記)


例題を解く(Q11〜20)

続いて後半へ。パラパラっと見ると、だいぶ手強そう。

11 似て非なるループメーカー - 双子のスリリンか。1辺1辺調べて、1マス1マス決めて言って、時間がかかった。これはパス確定かな。点線引くのやめてほしい……引くなら極細線か薄い線にしてほしい……

12 ノータッチ覆面分割 - 理詰めできた。1問目のサイズがどの程度か。

13 バトルシップ - この配点だと1問目やって終わりかなあ。でも最後の余った時間でワンチャン賭けるには悪くないパズル?

14 エンドサム - 結構好き。

15 内外不明のCave - 手筋が多そうで、例題でもある程度それが感じられた。

16 中庭ビルディング - 例題は易しい。何度か解いてるパズルだけど毎度毎度よく分からない。

17 Make a Maze - T字路は全て示されているが袋小路は数字なしでもOK、というところでかなり勘違いしやすそう。

18 大中小サムクロス - おお、WSC選抜からの続編(?)だ。理詰めで解けたがこれも時間がかかった。2問目解く人頑張ってねという気持ちだ。

19 ペントミノプレース - 例題、理詰めの感覚が非常に楽しかった。

20 ペントミノエリア - ×を入れられるマスはいくつかあったけど、適当にガチャガチャやって解いてしまった。


とりあえず終わったぞ。前半とはガラッと表情が変わった感があった。9,10がテトロミノで19,20がペントミノって構成、面白い。解答方法はそんなに困るものはなかった。

(5月10日 記)


作戦を立てる

本番の前日。オンラインコンテストや『トケタ?』などでいくつか練習しようと思っていたが、時間の都合でやめ。インストを読んで少し方針を考えるだけにした。

考えたこと。まず、自分が解くのは30点ぐらいの問題までにするのが適度だろう。30点台が解くか解かないかの分岐点だ。

解く順番は、基本的には頭から順番に。ただ、配点はパズル熟練者視点でつくものだと思うので、よく見るパズルについては低めについているかも知れない。そこで、速い人はめちゃくちゃ速そうな2(ループであろー)は飛ばすことにした。1(クロスマッス)も、最後の余った時間で解くのにちょうど良さそうなので飛ばそうかと。すると、最初に解くのは3(ベストテントサイト)がいいかな。

クロスマッスをもし先に解いたとしたら、「余り時間」用はどれにしようか。7(アローメイズ)かな。13(バトルシップ)とか20(ペントミノエリア)もありかも。

以上。「考えた」というよりは、「ぼやーっと思った」ぐらいの感じ。


(5月11日 記)


WPC選抜本番(前半戦)

いよいよ本番当日。時間は13:00〜15:30の2時間半で、WSC選抜より30分長い。




本番7分ほど前にパソコンフリーズというトラブルがあったが、なんとか間に合った。その後も小トラブルがあり、30秒ぐらいの遅れでスタート。

[残り149分]
印刷をかけつつ、かるーくPDF全体を眺める。ここでも普段使わない「両面印刷」チェックボックスに何故かチェックが入っていて、ちょっとロス。記録によると、最初のクロスマッスに取り組み始めた時点で残り146分台。

[残り146分]
1-(1) 吉例クロスマッス
いや大体、クロスマッスは後回しにする予定だったのだが、何故か気が変わってやってしまった。はっきりした糸口は見つからない。左下から絞り込むか、右下から絞り込むかかな? とかやっているうちに、「これは少し時間がかかりそうだ」と思い、次へ。

[残り143分]
2-(1) ループであろー
事前の計画とは何だったのかという話で、この問題に挑戦してしまう。黒マスが入らないマスが数十個ぐらい見つかったが、線は少ししか書けない。これもちょっと時間がかかりそうだ。3分後に一旦諦める。何やってるんだか。

[残り140分]
3-(1) ベストテントサイト
今度こそ、これは解くぞと気合を入れる。最初、ボンバーパズルのような解き方(テントが入らないマスにドットを打つ)をしてしまうが、途中で「あれ? 違うな」と気づいて、木の上下左右4方向に×を入れて絞る解き方に変えた。そりゃそうだよ。で、まあ解けた。○15点

[残り134分]
3-(2) ベストテントサイト
解くかどうか微妙な配点だが、やってみた。ちょくちょく手は止まるが、×をゆっくり地道につけていき、解き切れた。この2問を解けたことで心理的には楽になった。○34点

[残り119分]
4-(1) ?入りナンバーエリア
同じ数字が多い。これムズいやつちゃうの。パッと見で入り口が見つからないので、数字の合計を出した。すると、「?」が4つで計6マスと分かる。これは大きなヒントでは? 右上隅がこのおかげで埋まった。…が、その先はこの「?」に関する発見は特に生かせず、「8」などから普通に解いた感じ。解答キーも同じ数字が多かった。○28点

[残り109分]
5-(1) マグネット
ちょっと手をつけてみるが、一番上の行のあたりと、他10マスぐらいに「○」(磁石が入るという意味)が入っただけ。先がかなり長そうなので手を引いた。

[残り105分]
7-(1) アローメイズ
時間調整用に残すことも考えていたが、易しい問題を解きたかったので手をつけた。これは本当に易しかった。○10点

[残り104分]
7-(2) アローメイズ
多少の間違いはあるも、自分としてはまずまずのペースで解けた。最後に埋まったのが9〜16だったかな。○28点

[残り96分]
8-(1) スケルトン
まず、スケルトンが2問とも正統派の問題っぽいことに少し意外さを覚えた。この(1)は「めちゃくちゃ泥沼にハマる」ということはなさそうに見えたので手をつけた。解いてみると、途中で何度も見落としをするも、奇跡的に大事故を起こさずに解ききれた。あぶない。○38点

[残り83分]
9-(1) ペグオミノ
上半分が埋まったぐらいからは、試行錯誤で。○24点

[残り69分]
10-(1) LITSO
なるほど、LISTOの2問はこう来たか。稲葉直貴さんかなあ、と思った(ハズレでした)。ガチャガチャやって解いた。どの辺まで理詰めで解けるものなのか気になる。○18点

[残り64分]
10-(2) LITSO
左下7×7ぐらいのエリアを気合で解いた。○27点

残りは明日へ続く。

(5月12日 記)

WPC選抜本番(後半戦)

[残り58分]
12-(1) ノータッチ覆面分割
おお、フィルオミノっぽい。親切感。○17点

[残り51分]
13-(1) バトルシップ
何度か思い違いをしてしまい、時間がかかってしまった。スタンダードっぽいのになあ。○17点

[残り39分]
14-(1) エンドサム
『トケタ? VOL.6』で解いたときより少しもたもたしたが、きっちり理詰めできて楽しかった。○25点

[残り30分]
18-(1) 大中小サムクロス
序盤は快調。ところが計17と計18でそれぞれ1回ずつ計算違いをしてしまい、大きく消す羽目に。○14点

[残り17分]

概ね1巡して、時間はあと少し。ここで一旦解答入力した。

[残り14分]

20ペントミノエリアを覗いてみたら、めっちゃ綺麗。しかしこれを運ゲーで突破できる気はしなかった。ではどうするか。「30点以下は全て解けた」という状態にしたいと思い立ち、ループであろーへ。

[残り13分]
2-(1) ループであろー
改めて眺めてみると、「左上の3×3に、下側からは必ず1本だけ線が入る」ことに気づき、一気に手が進んだ。序盤にあまり手が進まなかったときから見違えるよう。5分ぐらいかけてほぼ解き切る。ところが! 上から3段目の「1↓」の下に黒マスがない! 微修正でも直せなさそうなのでやむなく全消し。残り7分。特急で解き直すが、スピードが祟ったか、また破綻。残念

[残り3分]
クロスマッス(1)に適当に数字を入れてみるが、実らず。タイムアップとなった。

(5月13日 記)



結果発表

大会翌日、結果発表PDFを確認。解答入力した問題は全て正解。104人中61位だった。今回は「目移り」でフイにした時間が勿体ないけど、まあ多分こんなものだろうと思う。

各問題の正解者数を眺めてみる。WSC選抜に続き、配点は概ね信用できたようだ。ただ、前日考えた方針で「1,2を飛ばす」としたのは悪くない判断だったと思う。実行しなかったんだけど。

ほか、ちょっと目についたところ。12ノータッチ覆面分割-(2)が上位陣判別問題みたいになってるのが面白い。アローメイズは配点以上に易しかったようだ。最上位陣がきっちりスケルトンを解いているのが少しイメージと違った。

(5月13日 記)


さらに解く(16-1、17-1)

本番で解けなかった問題の中で、いくつかの問題を解いていく。

17-(1) Make a Maze
例題を解いて「ルールを間違えそう」との印象があったこのパズルに挑戦。解いていくと、途中で上半分と下半分が分離してしまったが、全体的には楽しく解けた。ルール量に伴って、手筋も多いなと。だいたい局所的に考えるけど、たまに広い目で見てループや分断ができないか確かめるのも楽しい。15分50秒。

16-(1) 中庭ビルディング
ビルディングパズルとして堅実に楽しめる問題だった。普通に6から、次いで5や1が入っていって、安心して解けた。14分10秒。

(5月14日 記)


さらに解く(11-1、15-1)

11-(1) 似て非なるループメーカー
ループメーカー、というかスリリンへの苦手意識もあって敬遠していたパズル。辺に「×」を入れつつ、慎重に解いていく。親切な感じ。8分8秒で解けた。あれ、例題より簡単では……? 本番で解けばよかった。

15-(1) 内外不明のCave
最初、勘違いから10秒で破綻して笑ってしまった。改めて解き直すと、2箇所の「1」とその周辺を埋めたところで早くも手が止まる。一度どんどん手が進んだが、どこかで勘違いがあったようで、大規模に破綻。さらにやり直して、また進めないので、左端の「3」「4」あたりでだいぶ先読みをして解いていった。「9」が外だと横列全部が外になってしまうから「9」は内、という場面があって面白かった。16分40秒。

(5月15日 記)



おしまい

ということで、今年のWPC選抜への挑戦はここまでです。今年も楽しませていただきました。作問、その他運営の皆さんありがとうございました。ほぼトラブルなしなのもすごいし、特にPの方式はとても取り組みやすかったです。また来年あるかな? 

ブログ内検索

月別記事

翻訳(Translate)

メールフォーム(筆者に連絡)

名前

メール *

メッセージ *

QooQ